サンドウィッチマン
サンドウィッチマン

 また、日本テレビでは10月3日から『東京03とスタア』というコント番組が始まる。東京03は『キングオブコント2009』の王者であり、コントの面白さには定評のある実力派の中堅芸人だ。彼らのコントは大人の客も楽しませる良質のエンタメとして人気がある。コント一筋の彼らがレギュラーでコント番組を始めるというのは画期的なことだ。

 また、最近よくテレビで見かける芸人には、漫才とコントの両方をやる人が多い。サンドウィッチマン、かまいたち、マヂカルラブリー、ニューヨークは、いずれも漫才とコントの二刀流芸人である。そういう芸人が人気になっているのも、コント復権に一役買っていると言える。

 最近ではお笑い番組が増えて、お笑い界全体もにわかに活気づいている。さらに、コロナ禍の影響もあって、家でじっくりコントを見たいというニーズも高まっているのだろう。

 このコラムが配信される10月2日の夜には『キングオブコント2021』の決勝も行われる。コント復権のきざしが見える今だからこそ、この番組が例年以上に盛り上がることを期待したい。

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ラリー遠田

ラリー遠田

ラリー遠田(らりー・とおだ)/作家・お笑い評論家。お笑いやテレビに関する評論、執筆、イベント企画などを手掛ける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』 (イースト新書)など著書多数。近著は『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)。http://owa-writer.com/

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