この秋からレギュラー番組が増えるかまいたち(C)朝日新聞社
この秋からレギュラー番組が増えるかまいたち(C)朝日新聞社

 季節は夏から秋に変わり、民放各局から番組改編の情報が続々と出されている。この秋の改編で注目されているのは、今をときめくかまいたちが、さらにレギュラー番組を増やしていることだ。

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 日本テレビでは『千鳥かまいたちアワー』『超無敵クラス』という2本のレギュラー番組が新たに始まる。『有吉反省会』『ウチのガヤがすみません!』という2本の人気バラエティ番組が終了を迎え、その枠で満を持してかまいたちの番組が動き出すことになる。

 また、テレビ朝日では木曜夜7時に『ウラ撮れちゃいました』という番組が始まる。ここではかまいたちが初めてゴールデンタイムでレギュラーMCを務める。すでにテレビで見ない日はないほどの活躍をしているかまいたちが、さらにその地位を盤石にすることになる。

 かまいたちだけではない。すでにテレビの人気者となっている同世代の芸人も、どんどんレギュラー番組を増やしている。前述の『千鳥かまいたちアワー』では千鳥も出ているし、千鳥のノブのレギュラー番組『ノブナカなんなん?』(テレビ朝日)は、夜10時台から夜7時のゴールデンタイムに昇格となった。

『ラヴィット!』(TBS)で朝の顔となった麒麟の川島明も、10月から『100%!アピールちゃん』(MBS制作、TBS系)という番組をスタートさせる。若者にも人気のチョコレートプラネットの冠番組『チョコプラCUP』(テレビ朝日)も始まった。

 彼らの世代は、霜降り明星をはじめとする「第7世代」の一世代上にあたるということで「第6世代」と呼ばれることがある。少し前までは「第7世代」が注目されていて、この世代の芸人の活躍が目立っていたのだが、最近ではそのブームも落ち着き、第6世代の芸人が猛烈な巻き返しを見せている。

 第7世代ブームが起こった背景にあるのは、テレビ局が若い世代の視聴者を求めるようになったことだ。若者に振り向いてもらうためには、彼らが共感できるような感覚を持った20代前後のフレッシュな芸人が必要とされていた。だからこそ、一時期、第7世代の芸人があれだけ引っ張りだこになっていたのだ。

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ラリー遠田

ラリー遠田

ラリー遠田(らりー・とおだ)/作家・お笑い評論家。お笑いやテレビに関する評論、執筆、イベント企画などを手掛ける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』 (イースト新書)など著書多数。近著は『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)。http://owa-writer.com/

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