最近、男性の意識の変化を感じた出来事があったという。高橋さんが顧問を務めるVantanメンズメイク部が7月、セザンヌ化粧品とコラボし、BBクリームやシェーディングを中心とした「身だしなみメイク」をテーマにイベントを実施したときのことだ。参加者は25歳以下の男性30~40人ほど。イベント後にアンケートを実施しところ、「もっとがっつりアイシャドウを使うようなアイメイクもしてみたい」といった意見が多く寄せられた。
「身だしなみとしての目立たないものだけではなく、色物を使ったメイクをしたい人も増えていることが分かり、時代はかなり変わってきているんだなと身をもって感じました」(高橋さん)
メンズメイクの第一線で活動する高橋さんは、メンズメイクは一時的なブームではなく、定着し、さらに発展していくとみている。
「一昔前までは、男性がメイクをするというのは、異質なものとして紹介されていましたが、今では高校や大学からも就活生向けのメンズメイクセミナーの依頼が来るようになっています。それくらい、男性がメイクするという文化はかなり一般化されてきていると思います。商品のバリエーションも増え、トレンドも変化していくのではないかなと思いますね」
世代によって目的の違いがあるものの、男性がメイクをすることへのハードルは確実に下がっている。メンズメイクはどこまで進化するのか、今後の動向に注目だ。(AERAdot.編集部 大谷奈央)