佐々木に対する同情的な見方が多い理由の2つ目が、他球団の処分と異なることだ。オリックスの杉本裕太郎、小田裕也、大城滉二が5月10日夜、遠征先の都内のホテルの部屋に女性3人を招き、計6人で会食したことが「NEWSポストセブン」で報じられると、3選手は事実関係を認めた。球団は新型コロナウイルス感染症対策の規定に違反したとして厳重注意としたことを発表している。

 また、比較対象にあげられているのが巨人中田翔に対する処分だ。日本ハムで後輩への暴行をふるい、無期限の出場停止処分が今月11日に発表されたが、20日に巨人へ無償トレードされると、21日には1軍でプレーしている。無期限のはずが「1軍最短復帰」の10日後に復帰して批判の声が殺到した。

「球団によって処分内容が違うから、非難の声が出てしまう。例えば西武の佐々木、オリックスの3選手はルール破りの案件は同じよう内容なので、ペナルティーも統一するべきです。暴力をふるった中田より、知人女性と長時間会っていた佐々木の方が出場停止期間が長いというのも不可解です。コロナ禍のルール破りや、暴力トラブルなど重大な案件はNPBが罰則を決めるべきではないでしょうか」(スポーツ紙デスク)

 今後もコロナ禍でルールを破るケースがないとは言い切れない。球団の報告を受けてNPB主導で対応するシステムは検討の余地が十分にあるだろう。(牧忠則)