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コロナ受診控えの影響で患者数減 甲状腺がん手術数全国トップ病院の対応は?

隈病院(提供写真)

隈病院(提供写真)

隈病院副院長の宮章博医師

隈病院副院長の宮章博医師

 甲状腺がん全摘術後の甲状腺ホルモン薬の服用をはじめ、甲状腺がん治療では薬剤を長期にわたって使い続ける患者が多く、「薬が切れそうだからもらいに行きたいが、コロナで受診しづらく、どうしたらよいか」といった問い合わせもみられるようになった。

「厚生労働省から電話再診で投薬を認める通達がありましたので(20年4月)、それに従っています。甲状腺ホルモン薬などは3カ月や半年といった長期投薬の患者さんが多いのですが、こうした長期投薬でも安定している患者さんには、3カ月分までは電話再診で対応しています。また、長期間分の処方は、院外薬局では処方がしばしば困難なため、当院では以前からすべて院内処方でした。このため、電話再診による投薬でも、電話再診の後、当院から直接、患者さんにお薬を送ることで、スムーズに確実に患者さんにお薬を届けることができています」

 院内での感染防止策としては、病室はすべて個室、広めの外来待合室といった設計上の特性が生きている。診察や投薬を待つ患者には電子端末が渡され、敷地内であればどこでも順番が近づいた際にメッセージを受けとることができる。診察室とは離れた待合や喫茶室など、密にならない場所を選んで待つことができるのも感染防止に役立っている。

「甲状腺疾患の専門病院であり、もともと発熱やせきのために患者さんが来院するケースはないうえ、一般的な医療機関と同様、熱がある患者さんには受診を控えてもらっています。当然、消毒やシールドの設置なども徹底していることから、当院でのコロナへの感染リスクは低いと考えられます。これらをホームページなどでていねいにお伝えし、必要な受診を控えることのないようにお願いしています」

 一方で、大学病院などのさまざまな診療科をもつ総合病院では、コロナ患者の受け入れのために、ほかの手術を延期せざるを得ないケースもみられる。

「コロナ患者を受け入れている病院の中には、これまで通りには甲状腺がんを診療できていない病院もあることでしょう。今後、そうした診てもらえなくなった患者さんをフォローしていくことが、われわれ甲状腺疾患専門病院の責務ではないかと考えています」

(文/近藤昭彦)


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