写真はイメージ(GettyImages)
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(図表1)書き方のポイント/旅行、家のリフォーム、車や家電の買い替えなどの予定時期と、それにかかる費用、子どもの結婚、住宅購入、孫の高校・大学の進学などの予定時期と援助するつもりの金額を記入する
(図表1)書き方のポイント/旅行、家のリフォーム、車や家電の買い替えなどの予定時期と、それにかかる費用、子どもの結婚、住宅購入、孫の高校・大学の進学などの予定時期と援助するつもりの金額を記入する

 人生100年時代、老後2千万円。近年、この二つがシニアライフのキーワードになっている。定年後の長い人生を送る中で、まず必要なのは老後資金、避けるべきは家計の破綻だ。

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 自分が100歳まで生きるなんて考えられない、と思うかもしれない。でも、2019年の厚生労働省「簡易生命表」によれば、65歳時点での男性の平均余命は19.83年、女性は24.63年。

 つまり男性は84.83歳、女性は89.63歳まで生きる可能性が高い。女性はすでに90歳が目前で、人生100年も絵空事ではなくなってきた。

■老後破綻を招く4つのパターン

 老後に必要な資金2千万円というのはどうだろう。そんなに必要なのか! と驚く人もいれば、それで十分なのか? と疑問に思う人もいるはず。そう、経済的に安定した老後、ゆとりある暮らしは自分次第なのだ。

 避けるべきは「老後破綻」すること。一般的に十分な老後資金を確保していながら、経済的に苦しくなってしまうパターンは4つある。
 
 第1は、過剰消費。車の買い替え、旅行、家のリフォーム、家電製品の買い替えなど、現役時代に比べて収入が下がったのに、大きな支出を重ねてしまう。そんなことではすぐに老後資金は底をついてしまう。
 
 第2は医療・介護費用の負担増。年齢が上がるにつれて医療、介護のお世話になる可能性は高まる。そこにかかる費用がかさまないように、健康には十分気をつけるとともに、費用負担を少しでも軽減できるような公的制度を知っておきたい。
 
 第3は過度な子・孫への援助。子どもや孫のために、住宅資金や教育資金を援助する人もいるが、手を貸し過ぎれば自身の家計を圧迫することになる。
 
 第4はアクシデント。特殊詐欺にあったり、自身で行っていた投資・運用に失敗したり、ということは誰にでも起こりうる。怪しいと思う話に乗らず、警察に連絡する。リスク資産の比率を徐々に下げていき、相場の急騰・急落に備えた措置を取るなど、今まで以上の安全策を講じるようにしたいものだ。

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