観客数とともにスポンサー減少は大きな痛手となる。テレビ業界など、他のエンタメでは当たり前の光景。これまでも不祥事によってスポンサーが降り、番組の存続危機につながる事態は数多くあった。今回、阪神ファンのこのような行動が球団に危機感を持たせた。多かれ少なかれ、ファンの声が影響を及ぼしたのだろう。

「彼は吉本興業でエンタメの方に人脈を持っている。プロ野球なので(広報も)スポーツとエンタメを融合したものにしたかった」(1月24日付スポニチ/ロッテ広報室室長・梶原紀章氏)

 今年からロッテ広報に加わった和中一真氏が話題になっている。吉本興業時代にはダウンタウン・浜田雅功を担当した経験に期待は大きい。テレビ業界の仕組みを知り尽くす人材の登用には、様々な部分に対してのリスクヘッジ、対応の意味合いも感じさせる。和中氏は、ファンの影響力の大きさ、恐ろしさも熟知しているはずだ。

 20年シーズンは変則日程だったこともあり短いオフだったが、その間にも様々なことが起きた。そして2月1日には各チームがキャンプインし、早くも新たなシーズンが始まる。この大変な時代、これまで以上に関係者、ファンが一つになる必要もある。阪神とロッテの例から、改めて痛感させられた。とにかく一刻も早く通常に戻って野球を楽しみたいものだ。