オリエンタルラジオの中田敦彦(C)朝日新聞社
オリエンタルラジオの中田敦彦(C)朝日新聞社

 今や芸人というより「教育系YouTuber」と形容したほうがいいのかもしれない。オリエンタルラジオの中田敦彦(38)のことだ。カジサックの勧めで2019年4月に立ち上げた「中田敦彦のYouTube大学」はチャンネル登録者数333万人(12月29日現在)と、すでにカジサックを超え芸人YouTuberでは断トツのトップを独走。今ではテレビに芸人として出演することはほとんどないが、2つのサブチャンネルも含めるとほぼ毎日のように動画をアップし続けている。

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 そんな大人気YouTuberが先ごろ、「2021年3月にシンガポールへ移住する」と宣言し話題に。さらにオリエンタルラジオが所属事務所の吉本興業と年内で契約を終了。ついに芸人引退なのか……。放送作家は明かす。

「コロナ禍でリモートワークが社会に広まるなか、YouTubeでの一連の作業もすべてオンラインでできると痛感したそうで、ならば移住しようと決断したそうです。シンガポールにしたのは英語と中国語が学べるから。今までと変わらずYouTube配信を続ける予定だと語っています。また、東南アジアのなかでは多種多様な国籍の人が集う国なので、海外の有名人が日本に進出しようとしたとき、中田さんのYouTubeがそのハブになる。つまり、まだ見ぬ海外の有名人を発掘するという野望も明かしています。実際、これだけチャンネル登録者数がいれば余裕で移住しても生活はできますし、テレビを含む芸人活動をほとんどしてないので、シンガポールで配信に専念しても問題ない。新天地でさらなる“学び”を得ようとチャレンジする姿はストイックな中田さんならではの判断でしょう」

 チャンネル設立たった1年半でここまでの成功を収めた中田敦彦。YouTube上で新たに、宮迫博之とトーク番組「Win Win Wiiin」を立ち上げるなど、勢いはとどまるところを知らない。

「宮迫博之さんとトーク番組を開始しただけでなく、初回ゲストが元NEWSの手越祐也さんですからね。インパクトが凄いですよ。でも、この”タブー”を度外視した動きこそYouTuberらしい姿だし、彼のチャンネルは経済や宗教などインテリジェンスにあふれる教育系コンテンツですから、視聴者からの信用度も高い。芸能界的な忖度を寄せ付けないだけなので、むしろ好感を持っている視聴者は多いようです」(前出の放送作家)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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もう日本の芸能界に全く未練がないのか