「グローバルな配信者になりたい」と語った内山さん(提供)
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【写真】大人気の内山さんのダンス姿はこちら

顔を動かさず全身で激しいダンスを表現する動画が人気(提供)
顔を動かさず全身で激しいダンスを表現する動画が人気(提供)

 動画共有アプリTikTokで、大人気の「内山さん」こと内山雅貴さん(26)。「元お笑い芸人」という経歴を持つTikTokerで、フォロワー数は約430万人(1月現在)。2019年1月に投稿した動画は90万回も再生された。“売れない”お笑い芸人から人気TikTokerへと変貌を遂げた内山さんに、TikTokを始めたきっかけや今後について話を聞いた。

*  *  *

――TikTokを始めたキッカケを教えてください。

携帯販売の仕事をしながらお笑い芸人として5年ほど前から活動していました。事務所に所属してM-1グランプリに出場するも1回戦で敗退。最終的にコンビは解散して、フリーになりました。その後、舞台にも立たせていただきましたが、本当に地下芸人、売れないお笑い芸人みたいな感じだったんです。TikTokを始めたのは18年の8月でした。ちょうど若い世代を中心にはやり出した頃で、新しいSNSで「少しでも認知してもらえればいいかな」という軽い気持ちで始めたんです。いまでこそ「インフルエンサー」と呼ばれるようになりましたが、最初の半年ぐらいは、投稿しても再生回数が200もないぐらいで、「いいね」も10いくかどうかというレベル。それでも週に2、3回投稿していたら、19年1月に投稿した動画が”バズった”んです。

――その「顔は動かさないのに、高速ダンスする」という動画は、現在までに90万回も再生される人気動画になりました。

携帯販売の仕事は終わりが遅く、実家に住んでいるので、夜中に音を立てずにダンスできるかどうか模索していたんです。足を床にスライドさせながら高速で激しい動作をしていたときに「顔は動かさずにやったら面白いんじゃないかな」と思って、そうしたら思っていたより面白い動画になりました。家族に迷惑をかけないところからまさかの、みたいな。

――この1年でフォロワーが一気に増えましたね。 

1年前は30万人いかないぐらいだったと思います。本当にTikTokは何が起きるかわからなくて、ひとつの動画で一気に再生数が増えるときもありますし、逆に伸び悩むときもあるんです。アルゴリズムの波は、自分の調子やメンタルに関係なく、TikTokのシステム内でもあるように感じます。ホームランレベルの大当たりが出た後は落ち着きますが、毎日投稿をひたむきにやっていく。その繰り返しで、日本の視聴者はもちろんアメリカやブラジルなど海外のフォロワーも一気に増えました。

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