■第29位 東京メトロ・小田急電鉄・箱根登山鉄道


特急ロマンスカー「メトロはこね」北千住~箱根湯本:104.4キロ

 運転区間100キロ超え私鉄特急の最後を締めくくるのは、小田急電鉄(以下、小田急)の金看板、ロマンスカーだ。同社は特急列車を「特急ロマンスカー」と案内し、沿線外の人々にも親しまれている。

 特急ロマンスカー「メトロはこね」の北千住~代々木上原(19.3キロ)は東京メトロ千代田線、代々木上原~小田原(79.0キロ)は小田急小田原線、小田原~箱根湯本(6.1キロ)は箱根登山鉄道を経由する。最速1時間59分で結び、表定速度は時速52.6キロ。

 平日は1往復、土休は3往復設定されている。北千住は東武特急が停車するので、箱根から東武日光・鬼怒川温泉方面への特急乗り継ぎも可能である。

■番外編-JR線直通の私鉄特急

 私鉄特急の中には、自社線よりJR線の走行距離が長い、もしくは僅差であることから、ここからは番外編として紹介させていただく。

・番外1位 土佐くろしお鉄道・JR四国
特急「しまんと10号」宿毛~高松:298.0キロ

 番外1位(実質1位ともいえる)は、特急「しまんと10号」となった。宿毛(すくも)~窪川(60.6キロ)は土佐くろしお鉄道、窪川~高松(231.4キロ)はJR四国を経由する。所要時間は4時間10分で、表定速度は時速71.5キロ。

 実はこの列車、JR四国2700系と同仕様の土佐くろしお鉄道2700系で運転されるのだ。2両のみの保有のため、JR四国車が充当される日もある。

 土佐くろしお鉄道ホームページによると、自社保有の2700系は四国内の特急「しまんと」「あしずり」のみに充当され、瀬戸大橋を渡る運用には就いていない模様。かつては2000系を4両保有し、特急「南風」の運用にも就いていた。

 自社保有の2700系は下記の列車にも充当されており、番外3位以降にランクインされている。
・番外3位 特急「しまんと1号」高松~中村:274.4キロ
・番外6位 特急「あしずり9号」高知~宿毛:138.7キロ
・番外9位 特急「あしずり8号」中村~高知:115.1キロ

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