私鉄特急で第1位の195.2キロを走る近鉄特急「しまかぜ」(C)朝日新聞社
私鉄特急で第1位の195.2キロを走る近鉄特急「しまかぜ」(C)朝日新聞社
東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道の3社を駆け抜ける第2位の特急「リバティ会津」(左)(C)朝日新聞社
東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道の3社を駆け抜ける第2位の特急「リバティ会津」(左)(C)朝日新聞社
私鉄の長距離特急ランキング
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番外編JR線直通特急ランキング
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 現在、日本の鉄道の最長距離旅客列車は、東海道・山陽新幹線(JR東海・西日本)東京~博多の「のぞみ」で、1174.9キロを最速4時間46分で結ぶ。表定速度(停車時間を含めた平均速度)は時速246.4キロ。

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 一方、私鉄でも100キロ超の長距離特急も存在する。自社線内や他社線直通とバラエティーに富んでいる。ここでは特急に匹敵する有料列車も含め調べてみた。

*  *  *

■第1位 近畿日本鉄道
京都~賢島:195.2キロ(営業キロ。以下、同じ)

 近畿日本鉄道(以下、近鉄)は大手私鉄最大501.1キロの広大な路線網を誇り、多くの特急列車がランクインされている。

 栄えある第1位は、京都~賢島195.2キロで、下り賢島行き4本、上り京都行き3本(原則として水曜は下り3本、上り2本)が設定され、最速2時間43分で結ぶ。表定速度は時速71.8キロ。土休下りの1本を除き、「しまかぜ」(原則水曜日運休)、「伊勢志摩ライナー」、「ビスタカー」(汎用特急車で運転される場合あり)のフラッグシップ車両で運転される。

 なお、近鉄は特急の列車愛称を設定せず、車両愛称を付与している。例えば、車内や駅の自動放送では、「京都行き特急、伊勢志摩ライナー」と案内する。

 特筆すべきなのは、100キロ超の特急が上記や第3位以降を含め20区間もあること。しかも、すべて自社線内で完結するのだから、あらためて広大なネットワークぶりを実感させる。特急同士で乗り継ぐ場合、30分以内であれば通しの料金が適用(例外あり)されるので、乗りやすい体制を整えている。

 それでは、第3位以降の近鉄特急を発表しよう。
・第3位 大阪難波~近鉄名古屋:189.7キロ
・第4位 近鉄名古屋~大阪上本町:187.7キロ(平日の大阪難波行き1本のみ運転)
・第5位 大阪難波~賢島:176.9キロ
・第7位 大阪上本町~賢島:174.9キロ
・第8位 京都~鳥羽:170.7キロ
・第9位 宇治山田~京都:157.5キロ(土休の京都行き1本のみ運転)
・第10位 大阪上本町~鳥羽:150.4キロ
・第11位 近鉄名古屋~賢島:144.8キロ
・第15位 大阪上本町~宇治山田:139.2キロ
・第16位 松阪~京都:137.6キロ(京都行き2本のみ運転)
・第17位 大阪難波~宇治山田:137.2キロ
・第21位 名張~近鉄名古屋:120.5キロ(下り1本のみ運転)
・第22位 近鉄名古屋~鳥羽:120.3キロ
・第23位 大阪難波~松阪:119.3キロ
・第24位 大阪上本町~松阪:117.3キロ
・第28位 大阪難波~宇治山田、近鉄名古屋~宇治山田:いずれも107.1キロ

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