ネット全盛期でも、店舗型の出会い喫茶は残っている。写真はイメージ(写真/PIXTA)
ネット全盛期でも、店舗型の出会い喫茶は残っている。写真はイメージ(写真/PIXTA)

「私は出会い喫茶があるから救われています。そういう女の子も多いと思います」

【写真】スマホゲームで小6男子と出会った、美人すぎるシングルマザー

 無職の久保リサさん(仮名・30歳)は、12年前から出会い喫茶に通うようになった。出会い喫茶は男女が出会いを見つける場所として利用され、主にマジックミラー越しにいる女性を男性客が指名して、専用の個室で話をするシステムになっている。そこで男女が合意したら、店外に出て2人で食事やカラオケをしたり、場合によってはホテルに行くこともある。どんな条件で、何をするかは男女間に委ねられている。

 リサさんが出会い喫茶に行くようになったのは18歳のとき。きっかけは友人からの誘いだったという。

「友達から『マンガ喫茶みたいな店があるんだって! おじさんと話すだけでタダだよ』と誘われました。そんな面白い場所あるなら行かなきゃ損だなって、軽い気持ちで行ってみたんです」

 行ってみると、友人が言うように、お菓子とドリンクは無料、マンガは読み放題、携帯は充電し放題で「天国ようだった」(リサさん)という。行くだけでクオカード500円分がもらえるキャンペーンがあったり、当時は女の子で店はあふれかえっていた。10代だったリサさんは、食事だけのデートで1万円を手にすることができたという。

「今とは比べものにならないくらい相場が高かったんです」

 コンビニのアルバイトよりも簡単に稼げるということを知ったリサさんは、徐々に出会い喫茶にハマっていく。気づくと、多いときは週5日通うようになった。

「でも年齢が上がるにつれて、食事だけでお小遣いをもらえることはなくなりました。食事だけで稼げる女の子なんて、本当に若くてかわいい子だけで、ごくわずかです。男性側も割り切った関係を求めてくることが圧倒的に多いですね」

 リサさんも、26歳ごろから身体の関係ありのデートをするようになったという。現在は、それがメインの収入となり、1回のデートの相場は平均1万5千円。最近は1万円に値切られることも増えたとか。こうして、ほぼ毎日出会い喫茶へ足を運び、月に10万円程度の収入を得て生計を立てている。ぜいたくをしなければ生活できるそうだ。

次のページ
アプリで会うのは気が乗らない