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逮捕の河井克行議員 自著で「司法の崩壊」を訴えていた

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小林哲夫dot.
河井克行議員の著書『前法務副大臣が明かす 司法の崩壊』

河井克行議員の著書『前法務副大臣が明かす 司法の崩壊』

 6月18日、前法務相の河井克行衆議院議員、妻の河井案里参議院議員が、公職選挙法違反(買収)の容疑で東京地検特捜部に逮捕された。

 克行議員は2008年、『前法務副大臣が明かす 司法の崩壊』(PHP研究所)という本を刊行している。同書は法科大学院制度の問題点を取り上げ、法曹養成のあり方を厳しく問う内容だが、キャッチコピーがかなり刺激的だ。

「とんでもないことが法曹界で起きている」
「法曹人口の粗製濫造―――『法科大学院』と『年間3000人増員計画』により大混乱する日本の司法に物申す!」
「新任弁護士の大量発生が日本を蝕む」

 そして、同書の章立て、見出しには、当時の法曹養成責任者を挑発するフレーズが並ぶ。

「日本の『司法』がおかしくなっている」
「法科大学院の『構造的欠陥』を検証する」
「『法科大学院』によって混乱する法曹界」
「理想に走りすぎて現実を直視していない教育内容」
「『聖人君子』をつくることができると思っている法科大学院の欺瞞」
「法科大学院『生みの親』たちの夢物語」

 克行議員が同書でいちばん言いたかったのは、法科大学院は法曹界の質的低下を招く、早く手を打ちなさい、ということである。

 同書タイトルにある肩書き「法務副大臣」は、2007年の安倍晋三改造内閣、続く福田康夫内閣で任命されている。このころから安倍首相とは相性が良かったようだ。その12年後の2019年、 第4次安倍第2次改造内閣で法務相に任命されるが、妻の案里議員の陣営が公職選挙法で定められた上限を超える報酬を運動員に支払った疑惑が報じられ、就任から約2カ月後に辞任した。

『前法務副大臣が明かす 司法の崩壊』には、こんなくだりがある。

―――毎日のように犯罪が繰り返される中で、昨今は、秋葉原、八王子と続けて無差別殺害事件があるなど、ますます社会の不安定化が叫ばれている。ゆえに裁判官、検事、弁護士がやむを得ず必要とされる。(略)だからこそ、ここで私はあえて声を大にして言いたい。言葉は悪いかもしれないが、私なりの言い方をさせていただこう。法曹界は、名誉ある「社会のドブさらい」であれ! と。―――


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