まず、YouTubeで得られるのは、広告収益だけではありません。知名度です。このメリットは計り知れません。個人の方でも企業でも、ネット上での知名度の価値は高まっています。YouTubeで得られる知名度は、一般的な知名度とは異なります。ターゲット層を決めてアプローチするので、万人に知られてなくても、一部の人々に深く知られる状態です。

 企業のチャンネルは特に、このアプローチの仕方は有利です。「自社の製品に興味がある、買う可能性のある人」だけをターゲットにしてチャンネルを運営できるからです。ターゲットを絞って発信するメリットは大きいです。

 現に、私は登録者220万人を超えるチャンネルを持つYouTuberですが、この記事を読んでいるほとんどの方は、私のことを知らないと思います。私のチャンネルの視聴者は子供達であり、この記事を読める年齢の人々は、ターゲット層ではないからです。

 これが、YouTubeで得る知名度の特性です。オンライン集客と聞いて、幅広い層にアプローチしようとする人々がいますが、実際には逆で、狭い範囲に深く刺す方がYouTubeはうまくいきます。登録者数や再生回数が少なくても、ファンのニーズを捉えていると集客による利益率の高いチャンネルとなります。

 芸能人を含む個人も同じで、「誰に向けて動画を作るのか」が最も重要なポイントです。自粛中にYouTubeを始める個人や事業主の方々は、しっかりとターゲットを決めて取り組んでいただきたいです。

 忘れてはならないのは、YouTubeがあくまでもリスクヘッジの一つであることです。個人の方は、YouTubeをするために仕事や学業を辞めてはいけません。

 YouTuberの私が言うのも難ですが、10年後もある職業かは分からないです。広告単価が大幅に下がる可能性もありますし、YouTubeに変わる魅力的なプラットフォームが誕生する可能性もあります。

 不安定な時代の、選択肢の一つとして育てておくと強いのが、YouTubeといえます。今後は、企業がYouTubeなどのSNSを用いてアプローチする機会が増えます。個人でも企業でも、SNSで知名度を持っていることが大きな強みとなり、アフターコロナのスタンダードの一つとなると考えています。

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なーちゃん

なーちゃん

なーちゃん/二児のママ兼YouTuber。2014年にチャンネルを開設。長男・こうちゃんと出演する動画は子どもから親まで幅広い層から人気を集め、”ファミリー系YouTuber”としてカリスマ的存在に。登録者数209万人、総再生回数13億回(2019年10月時点)を誇る。

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