そして3人目は【新井場徹】だ。G大阪ユースから98年にトップ昇格を果たすと、攻撃型サイドバックとして活躍し、04年に鹿島に移籍して以降もテクニカルなドリブル突破で「左の新井場」、「右の内田篤人」のコンビで07年からのリーグ3連覇など、数々のタイトル獲得に貢献した。13年からはC大阪で2年間プレーして引退し、J1通算423試合出場は歴代17位。A代表候補のメンバー合宿に招集の経験はあるが、正式に選ばれなかったのが不思議なほどの実力者だった。

 4人目は、柏時代に今回選出した古賀ともコンビを組んだ【小林祐三】を選んだ。2005年のワールドユースなど年代別の代表歴はあるものの、A代表とは無縁。しかし、持ち前のフィジカルの強さや、対人守備能力の高さを生かし、これまで所属したチームでは常に欠かせない選手となり、J1通算出場試合は360を数える。決して派手な選手ではないが、献身的なプレーぶりはJリーグでも屈指の存在だ。

 続いてMFは3人を選びたい。1人目は【遠藤彰弘】。遠藤保仁の実兄である彰弘も、弟に劣らぬ実力者で、アトランタ五輪では背番号10を背負って“マイアミの奇跡”を演出。Jリーグの舞台でも広い視野と抜群のサッカーセンスを武器に、横浜FMなどで通算14シーズンに渡ってプレー。A代表は合宿参加のみだったが、ポリバレントさは当時のJリーグでも高いレベルにあり、オシム監督時代に全盛期を迎えていれば、A代表にも選ばれていたかもしれない。

 2人目には【岡山哲也】を選びたい。Jリーグ開幕前年に名古屋に入団し、豊富なスタミナと動き出しの良さ、思い切りの良いプレーで12年間に渡って主力を張り、“ベンゲルの申し子”、“ミスターグランパス”と呼ばれた。J1通算306試合出場54得点は、彼の努力と実力の証である。

 3人目の【梶山陽平】は外せない。FC東京ユース時代から天才MFとして世代のトップを走り、広い視野と正確なパス、抜群のキープ力はファンを惹き付けた。しかし慢性的な怪我に悩まされたこともあってA代表には選ばれないまま18年に引退したが、本田圭佑や香川真司が出場した08年の北京五輪では背番号10を与えられるなど、能力に疑いの余地はなかった。

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FWのメンバーは?