尾崎世界観×椎木知仁 初対談!「言葉を使って人の心を掴むのは、ある意味、詐欺。」

朝日新聞出版の本

2020/06/11 16:00

お花茶屋の商店街を歩く尾崎世界観(右)と椎木知仁(左)。尾崎が地元を案内するという形で行われた本対談は、クリープハイプファン歴10年の椎木にとっては「聖地巡礼」でもあった(撮影:南阿沙美)
お花茶屋の商店街を歩く尾崎世界観(右)と椎木知仁(左)。尾崎が地元を案内するという形で行われた本対談は、クリープハイプファン歴10年の椎木にとっては「聖地巡礼」でもあった(撮影:南阿沙美)
散策中、買い物帰りの親族と偶然すれ違った尾崎。地元ならではの展開。しばしの立ち話のあと「終わったら連絡するね」。その直後に撮影した1枚。ふいに家族と遭遇し、表情が明るい(撮影:南阿沙美)
散策中、買い物帰りの親族と偶然すれ違った尾崎。地元ならではの展開。しばしの立ち話のあと「終わったら連絡するね」。その直後に撮影した1枚。ふいに家族と遭遇し、表情が明るい(撮影:南阿沙美)

 2020年1月中旬のある晴れた昼下がり。ロックバンド・クリープハイプでフロントマンをつとめる尾崎世界観(おざき・せかいかん)は、東京都葛飾区にある「お花茶屋」の駅前にいた。何のために? 6月19日刊行予定の書籍『身のある話と、歯に詰まるワタシ』の対談収録のためである。彼が待っていたのは、ロックバンド・My Hair is Bad(マイ・ヘアー・イズ・バッド)のフロントマン、椎木知仁(しいき・ともみ)。初の対談で二人が語ったこととは……。対談の一部を特別に公開する。

*  *  *
■かつて、尾崎の追っかけをしていた椎木

 My Hair is Badは、椎木(Vo. & Gt.)を中心とした、新潟県上越市出身のスリーピースロックバンド。2008年に結成し、2016年にシングル『時代をあつめて』でメジャーデビュー。若い世代を中心に熱烈な支持を集めている。

 尾崎と椎木が出会ったのは今から9年前、2011年に遡る。下北沢のライブハウスで椎木が尾崎に声をかけたことが始まりだ。

 その頃の椎木は、まだプロのミュージシャンではなかった。日々アルバイトに明け暮れるフリーターであり、そのあいまにバンド活動を行うアマチュアのバンドマンであった。そして、クリープハイプの熱烈なファンでもあった。新潟県上越市で暮らしていた彼は、尾崎のステージを観るため、しばしば高速バスで東京まで遠征したという。ファン歴は約10年。クリープハイプが現在のメンバーで活動をはじめた最初期から、彼らを見続けていることになる。

 椎木にとって尾崎は、いわば憧れの存在だ。だから、初めて声をかけた時は「震えた」のだという。

「ほんと一言くらいの会話でしたけど、すごくうれしかったんです」

 一方、当時の椎木について尾崎は「一生懸命さをすごく感じたけど、今すぐに売れる感じではなかった」と語る。

 その後、2人は同じライブイベントへの出演などを通して親交を深めていった。いまやプライベートでもかなり親密だ。

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