アフリカ出身・京都精華大サコ学長 コロナ問題でわかった「日本人のホンネ」 (4/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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アフリカ出身・京都精華大サコ学長 コロナ問題でわかった「日本人のホンネ」

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小坂綾子dot.
ウスビ・サコ京都精華大学長(写真=大学提供)

ウスビ・サコ京都精華大学長(写真=大学提供)

―――学力低下を心配する声もあります。

 学力とは、2週間学校に行かないから低下する程度のものなのでしょうか。
 
 ヨーロッパやアメリカ、アフリカなどでは、夏休みが2カ月の国もあり、場合によっては子どもたちは宿題もないので家でダラダラして過ごしている。その中でも、子どもたちはものごとを観察し、考え、賢くなる。人生100年の時代に、子どもが一定期間、学校での勉強をしなくても、学力においては大して問題にならないはずです。

 親は、子育てにおいて自分たちの立ち位置がわからないのではないか。学校に任せ、学力が上がるかどうかも全て学校のせいにしています。学力を低下させたくなかったら、子どもと新聞を読む練習をしたり、ニュースを見て議論したり、外に出て自動販売機で算数の計算をしたり、自然に触れて経験や思い出を話したり、いろいろな方法を試みればいいわけです。
 
―――私たち一人ひとりは、何をすべきでしょうか。

 今回の事態で、日本人の本音に触れた気がします。冷静に見えて他人へのいらだちを募らせていたり、堅い職業の人が、歌舞伎町やパチンコ店でこっそり気分転換したり、表と裏の二面性がある。プレッシャーの強いストレス社会なのでしょう。また「自分ではない誰かがしてくれる」気持ちが強い。サービスが整いすぎているのが日本の弱さで、知恵や能力を使う機会がなく、自ら考えて動くのが苦手で他責傾向がある。ただ、わかっているのは、この問題は誰かが解決してくれるものではないということです。

 私たちはこの先もウイルスと生きていかなければならず、それに対応する強い社会基盤をいかに持つかが重要です。この機会に、他人がやってくれないことを前提に個人の能力を上げ、自分自身や地域でやる覚悟を決めて、人と連帯感を持つしかないと気づけば変わっていくでしょう。

(構成/小坂綾子)


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