武漢の新型コロナ患者データをもとにAIが学習して診断 中国ベンチャーが開発 (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

武漢の新型コロナ患者データをもとにAIが学習して診断 中国ベンチャーが開発

このエントリーをはてなブックマークに追加
胸部CTを解析し肺炎を診断するAI「InferRead CT Pneumonia」(提供:Infervision.japan)

胸部CTを解析し肺炎を診断するAI「InferRead CT Pneumonia」(提供:Infervision.japan)

 中国のスタートアップ企業・Infervisionが、肺のCT画像を解析して新型コロナウイルス感染症による肺炎があるかどうかを診断するAI(人工知能)を開発している。学習させた患者データは、武漢の病院のものだ。新型コロナの検査はPCR法によって行われているが、現状では検査にかかる時間の長さや、検査ができる場所の少なさなどの問題がある。AIによる診断は、それらの問題を解決できると期待される。同社のアジア太平洋支社・Infervision.japanを取材した。

*    *   *
 中国のスタートアップ企業・Infervisionは、2015年に設立された医療用画像診断AIを開発する企業だ。「InferRead Solution」と呼ばれるソフトウェア群を開発し、現在、全世界の49以上の都市で、毎日5万3000件以上の診断をサポートしている。

 なかでも力を入れているのが「InferRead CT Pneumonia」という診断支援ソフトだ。同社は2016年から武漢同済病院と連携。医師の診断付きの胸部CT画像をこのソフトに学習させ、画像上の陰影を特定し、その大きさはどのぐらいか、何パーセントの確率でそれが肺炎だと疑われるかなどを表示するシステムを構築した。

 2019年12月、診断支援ソフトはついに完成した。そして時を同じくして、武漢同済病院からある連絡を受けた。

「見たことのない種類の肺炎の患者がいる」

 新型コロナウイルス感染症による肺炎だった。同社は武漢同済病院から、約2000枚に及ぶ新型コロナウイルス陽性患者のCT画像の提供を受け、ソフトに再び学習させた。このソフトは既に中国の34の病院で、3万2000件以上の診断支援に使われている。

 今年2月には、475件の陽性データと498件の陰性データを使用したテストが行われた。その結果、感度(陽性を見落とさずに陽性であるとみなす確率)は98.32%、特異度(陰性を誤って陽性とみなさずに、陰性であるとみなす確率)は81.72%だった。なお日本プライマリ・ケア連合学会によれば、PCR検査は、感度30~70%、特異度99%以上と推定されている。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい