“お笑いBIG3”左からさんま、けと、タモリ (C)朝日新聞社
“お笑いBIG3”左からさんま、けと、タモリ (C)朝日新聞社
自由人で愛妻家、所ジョージ (C)朝日新聞社
自由人で愛妻家、所ジョージ (C)朝日新聞社

 昭和・平成と駆け抜けたお笑いのレジェンドたちも、すでに多くが60代、70代に突入している。今も一線で活躍する大御所も多いが、令和に入って明暗を分けているケースも多い。いったい、どういうことなのか。

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 まず、長きに渡り安定した人気を保っているのが所ジョージ(65)だ。現在、司会を務める番組を10本以上持つなど絶好調で、その驚異的な持続力は常々SNSなどでも話題となっている。30年以上続く「所さんの目がテン!」「世界まる見え!テレビ特捜部」(すべて日本テレビ系)ほか、10年、20年続く番組が多数あるだけでなく、飛ぶ鳥を落とす勢いの「ポツンと一軒家」(朝日放送)が高視聴率で話題になるなど、勢いが止まらない状態だ。 

“お笑いBIG3”はどうだろうか。タモリ(74)は、レギュラー番組で言えば数は少ないが「タモリ倶楽部」「ミュージックステーション」(ともにテレビ朝日)や「ブラタモリ」(NHK総合)など長寿番組ばかり。さらに不定期の「世にも奇妙な物語」(フジテレビ)やNHKでの特番司会もコンスタントにこなし、一時期飛び交った「引退説」もどこ吹く風だ。高齢者から若者までタモリのファンは多く、芸能人からも慕われている。

 このところ晩節を汚した感があるのがビートたけし(73)だ。古希を過ぎての離婚・再婚や事務所騒動などスキャンダルが相次ぎ、一時のカリスマ的なオーラは感じられない。また、明石家さんま(64)も多数の番組で司会を務めているが、昨年は司会番組が相次いで視聴率が下がり、人気が低下したことが報じられた。

「もちろん、たけしさんもさんまさんも人気がないわけではないんです。ただ、若い人からの支持が集まりづらくなっている」と言うのはある民放バラエティ制作スタッフだ。彼らの明暗を分けたものはなんだろうか。このスタッフはこう続ける。

「どの方も十数年以上バラエティ番組などで司会を務めるほどの大御所。そうなるとテレビ局の正社員であっても若手は簡単に近寄ることもできません。長年一緒にやってきたスタッフだけが周りにいて、新しい情報や提案もなかなか入ってこない。たけしさんやさんまさんのスタッフはイエスマンしかおらず、彼らに意見を言う人はいません。一方で、タモリさんや所さんは、新しいスタッフとも仕事をしますし、彼らからの提案に対して『いいんじゃない』と穏やかに対応することが多いんです。若いスタッフといっても40代だったりしますが、後者のおふたりにはそうやって新しい遺伝子を上手に取り入れている感じがあります」

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趣味を通して若い人たちと上手く絡む