シーズンが終わり、野球ネタが少なくなる時期とはいえ、毎月のようにロッテの話題がマスコミを賑わせた。ロッテ広報部の周到でしたたかな情報戦略が見て取れる。

 年が明けた2020年、世間は五輪一色であるが、ロッテも負けていない。新人合同自主トレにおける佐々木の一挙手一投足を詳細にレポート。その様子はたびたびスポーツ紙に取り上げられている。

 そして、ここへきて、もう1つ大きな爆弾が用意されているのでは、という話がある。

阪神を自由契約になった鳥谷敬です。球団は異なりますが、井口監督が現役時代からの師弟関係。早い段階でのロッテ入りが囁かれていながら決定に至らなかったんですが、ここにきて諸事情をクリアしたという噂もある。仮にロッテ入団決定ならば、キャンプイン前の最高のネタだと思います」(ロッテを長年追いかけるフリーライター)

 実際のところはどうなのか。「鳥谷? 何も聞いていない。でも、ロッテの名前が取り上げられるのは良いことだね」。球団関係者に鳥谷の件を聞くと、そう笑い飛ばされてしまった。ただ、これまでの情報戦を考えると、額面通りには受け取れないところだが……。

 鳥谷の件の真偽はともかく、日本シリーズ前後からロッテネタで球界は毎月のように盛り上がっている。ロッテ広報部としては「してやったり」ではなかろうか。

 注目は集めた。あとはチームの結果が伴えば、言うことはない。