エルサレムを拠点とする上述の2チーム内、右派のベイタル・エルサレムFCに対するハポエル・カタモン・エルサレムFCの試合会場では、左派らしくチェ・ゲバラの旗やLGBTのレインボーフラッグが掲げられることもあります。

 イスラエルという国は政治的に常に緊張した状態にあるため、子供から大人まで国民それぞれが政治的な意見をもっています。イスラエルにおいて日々繰り広げられる政治的議論は国技のようなものです。サッカーのクラブチームの在り方が政治的なイデオロギーに影響されているのも国柄と言えるのかもしれません。イスラエルの政治を理解するために - 私はサッカーの試合を見に行くことをお勧めします。できればエルサレムで!

○Nissim Otmazgin(ニシム・オトマズキン)/国立ヘブライ大学教授、同大東アジア学科学科長。トルーマン研究所所長。1996年、東洋言語学院(東京都)にて言語文化学を学ぶ。2000年エルサレム・ヘブライ大にて政治学および東アジア地域学を修了。07年京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科修了、博士号を取得。同年10月、アジア地域の社会文化に関する優秀な論文に送られる第6回井植記念「アジア太平洋研究賞」を受賞。12年エルサレム・ヘブライ大学学長賞を受賞。研究分野は「日本政治と外交関係」「アジアにおける日本の文化外交」など。京都をこよなく愛している。

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Nissim Otmazgin

Nissim Otmazgin

〇Nissim Otmazgin(ニシム・オトマズキン)/国立ヘブライ大学教授。トルーマン研究所所長を経て、同大学人文学部長。1996年、東洋言語学院(東京都)にて言語文化学を学ぶ。2000年ヘブライ大学にて政治学および東アジア地域学を修了。2007年、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科修了、博士号を取得。同年10月、アジア地域の社会文化に関する優秀な論文に贈られる第6回井植記念「アジア太平洋研究賞」を受賞。2012年、エルサレム・ヘブライ大学学長賞を受賞。研究分野は「日本政治と外交関係」「アジアにおける日本の文化外交」など。京都をこよなく愛している。

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