さらに過去10年のイースタンの首位打者の顔ぶれを見ると、2009年のムニス(ロッテ)から、森岡良介(ヤクルト)、銀次(楽天)、隠善智也(巨人)、荒木貴裕(ヤクルト)、高濱卓也(ロッテ)、青松慶侑(ロッテ)、井上晴哉(ロッテ)、高濱祐仁(日本ハム)、石川慎吾(巨人)と並び、その後の“スター街道”に関しては疑問符が付く。

 巨人の外野手の面々を見ると、丸佳浩は別格として、37歳の亀井義行、32歳の陽岱鋼とゲレーロ、29歳の立岡宗一郎、26歳の重信慎之介と石川慎吾、24歳の松原聖弥、村上海斗らがライバルになる。今年の11月に19歳となる山下が、先輩たちを押しのけて出番を得ることができるか。すでに1軍デビューも済ましており(12試合出場12打数2安打)、来季はそれ以上の出番が与えられるだろうが、問題はそこからだ。

 1軍に定着することができずに“2軍馴れ”してしまうのか。それとも高木守道やイチロー、坂本勇人岡本和真と同じように、一気にスターダムにのし上がるのか。改めて、山下の選手としての能力と今後のさらなる努力、そして巨人軍としての育成力が問われることになる。