試合後、健闘をたたえ合う稲垣啓太と南アフリカのウィリー・ルルー(撮影/写真部・東川哲也)
試合後、健闘をたたえ合う稲垣啓太と南アフリカのウィリー・ルルー(撮影/写真部・東川哲也)

 ラグビーワールドカップ2019の準々決勝が20日、東京スタジアムで行われ、日本代表は南アフリカ代表と対戦。初のベスト8進出を果たした日本代表のさらなる快進撃が期待されたが3-26で敗れ、自国で開催されたワールドカップの戦いが幕を閉じた。

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 前回の2015年イングランド大会では、格上の南アフリカに対し「ブライトンの奇跡」と呼ばれる史上最大の番狂わせを起こした日本代表。今大会でも1次リーグで強豪のアイルランドとスコットランドを破り勢いに乗っていたが、初の決勝トーナメントでは世界の厚い壁を痛感することとなった。

 試合は前半こそ3-5と2点のビハインドで折り返した日本代表だったが、後半はペナルティーキックでじわりじわりと点差を広げられる展開に。何とか反撃に出たい日本代表だったが、パワーで勝る南アフリカの守備陣を崩すことはできず、無念の敗戦となった。

 しかし、今大会での日本代表の躍進は目を見張るものがあった。大会前は決して大きな注目を集めているとは言えなかったが、強豪国を打ち破ることで、これまでラグビーに興味のなかった日本国民を歓喜させ、社会現象を巻き起こした。

 また、日本代表のパフォーマンスは日本国民ならず、海外のラグビーファンも魅了した。それはネット上に書き込まれるファンの反応をみても一目瞭然だ。大会を統括するワールドラグビーのYouTube公式ページがアップロードした日本代表対南アフリカ戦のハイライト映像を観たファンからは以下のようなコメントが寄せられていた。

「素晴らしい大会をありがとう。日本のファンも代表チームを誇りに思っているだろうね」

「おめでとう南アフリカ。でも、日本代表が何度も証明してくれたチームスピリットや献身さにより大きな賛辞を贈りたい」

「日本のプレーを見る限り、イタリアの代わりに彼らがシックス・ネイションズでプレーするのもいいかも」

「日本の代表チームは国民に誇りを与えた。自分たちの強みを発揮し、ホームアドバンテージも生かした。彼らに称賛を!」

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今大会で知ったラグビーの素晴らしさ