バラエティキャラから転身? ローラ (c)朝日新聞社
バラエティキャラから転身? ローラ (c)朝日新聞社

「CMでしか見ないタレントって、ヤバいとき多いよね」

【写真】ローラパターン(?)で最近ブレーク中の美女はこちら

 これは今年7月「マツコ&有吉 かりそめ天国」のなかで、有吉弘行が発した言葉だ。彼は続けて「『めちゃくちゃつまんないやつ』とか『めちゃくちゃ何もないやつ』多くない?」と指摘。マツコ・デラックスも「政治力だけはすごいのよね」と応じた。

 このふたりが、誰を念頭に置きながら話したのかはわからない。ただ、個人的に思い浮かんだのはローラのことだ。彼女の場合「つまんない」「何もない」「政治力だけはすごい」という定義(?)からは少しズレる気もするが、ここ数年「CMでしか見かけない」状況がほぼ続いている。「ヤバい」かどうかはさておき、やや特殊な立ち位置にいるタレントなのだ。

 しかも、ローラはもともと、バラエティで売れた人だ。2010年から翌年にかけて、タメ口トークと自由すぎる絡み、「オッケー」などの口癖、頬と指を使った「たこやきポーズ」や舌を出したりする仕草がウケてブレイクした。最近でいえば、滝沢カレンが売れたパターンに近い。また、ローラの少し前には、戦場カメラマンの渡部陽一が引っ張りダコに。とまあ、いわば「面白いしゃべり方」枠で注目されたわけだ。

 なかでも特筆したいのは、二番せんじまで売れてしまったことだ。「第二のローラ」と呼ばれ、13年にブレイクした水沢アリーである。ただ、本家にキャラや芸風を寄せすぎた結果「本当の自分を見失った」として休業。昨年、復帰して、2年ぶりにテレビにも出た。

■トラブルが相次ぎ

 そのあいだ、本家のほうもいろいろあった。13年には父親が海外で不祥事を起こし「日本に来てしっかり本当のことを話してもらいたいと思っています」とブログで説明。レギュラー出演していた「笑っていいとも!」では中居正広に「ローラ、元気?」といたわられ、ダブルピースを作りながら「元気!」と答えてみせた。

 恋愛関係では、12年にくりぃむしちゅー有田哲平との仲を報じられたが、結婚までにはいたらず――。15年から拠点を米国のロサンゼルスに移し、そのあたりからバラエティでの露出が減っていく。

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宝泉薫

宝泉薫

1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』『宝島30』『テレビブロス』などに執筆する。著書に『平成の死 追悼は生きる糧』『平成「一発屋」見聞録』『文春ムック あのアイドルがなぜヌードに』など

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