AIG全英女子オープンを制し、一躍スターダムにのぼりつめた渋野日向子 (c)朝日新聞社
AIG全英女子オープンを制し、一躍スターダムにのぼりつめた渋野日向子 (c)朝日新聞社

 AIG全英女子オープンで、日本人選手として42年ぶりにメジャー大会制覇を成し遂げた渋野日向子(20)。優勝から一夜明けた昨日5日、日本では各メディアがこぞって渋野の偉業を報じ、“渋野フィーバー”が巻き起こったが、これは大会が行われたイギリスでも同じだ。

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 初めての海外ツアー挑戦でメジャーを制したプレーもさることながら、海外メディアが称賛するのは、日本のメディアでも大きく取り上げられている渋野の「笑顔」。大会の優勝が決まるとその一報が伝えられるとともに、楽しそうにプレーする渋野に対し、称賛の声が集まった。

 英国の公共放送BBCのウェブサイトも5日、渋野に関する記事を複数掲載。その中で「感情のないポーカーフェイスでのプレーがはびこる時代に、彼女はゴルフ界が必要としているカリスマとキャラクターを備えている」と、ラウンド中にもファンとハイタッチを交わすなど、常に笑顔でプレーする様子を称えている。

 また、新星のごとく現れ、スター選手としての要素を兼ね備えるその姿は、当時19歳だった伝説的ゴルフプレイヤーのセベ・バレステロスが、1976年の全英オープンで2位となった時を“彷彿”とさせると、 BBCでゴルフ担当記者を務めるレイン・カーター氏は評している。

 カーター氏は、欧州や米国でも活躍し、全世界で91勝をマークしたバレステロスと、渋野のゴルフの能力を比べるのは時期尚早としながらも、「彼女は他の選手と違うし、観客を呼ぶ力を持っている。世界中のみんなが彼女のプレーを観たいと思うようになるだろう」と、人気アスリートに必要なプレー以外での魅力を絶賛。同じゴルフの松山英樹や、サッカーのプレミアリーグ、レスターなどで長年プレーした岡崎慎司を引き合いに出し、今後は日本で一挙手一投足が報じられるアスリートになると予想している。

 実際、常にスポットライトを浴びるアスリートになる予感がするのは、海外のゴルフファンの反応を見ても明らか。女子ゴルフの大会を運営するLPGAのYouTube公式チャンネルは渋野が優勝を決めた全英女子オープンでの最終ラウンドのハイライトや、優勝後の会見の映像をアップしているが、それに対し海外のファンからは次のようなコメントが寄せられている。

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海外のファンも渋野の笑顔に魅せられた