「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音 (c)朝日新聞社
「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音 (c)朝日新聞社

【写真】暴行騒動が沈静化していないNGT48の山口真帆さん

■音楽をテーマにした青春群像劇

 暴行事件に端を発した一連のNGT48騒動を受け、アイドルビジネスも転換点に来ている。そんな中で、新たに注目を集めているのが私立恵比寿中学(エビ中)だ。4月クールからメンバー全員が出演するドラマ「神ちゅーんず ~鳴らせ!DTM女子~」(朝日放送制作/テレビ朝日系)も好調で、ファンのみならず幅広い層から高評価を得ているという。

「2009年結成ですでにグループとしては10年のキャリアがありますが、脱退したメンバーもいて、現在は6人体制。現メンバーは20歳前後の女性で構成されています。アイドルビジネスがネガティブな報道によってイメージが下がっているなかで、乃木坂46や欅坂46などに注目が集まっていますが、そうなるとどうしても従来のアイドルファンを置き去りにしてしまう面がある。そこにうまく寄り添っているのがエビ中のいまの立ち位置ではないでしょうか」(テレビ情報誌の編集者)

 ストーリーは青春音楽群像劇。エビ中メンバーが女子高校生に扮し、友情や恋、ライバルや大人たちとの衝突と克服を経ながら、世界に通用する“神曲“完成に向かって突き進む姿を描いている。ネットでも配信され、見逃し配信のTverでも人気を博しているという。放送を見たファンからは意外な評判があったようだ。

「まず柏木ひなたの芝居がうまくて、勘がいい子なんだなぁと思いましたね。それから中山莉子の演技も意外性があった。グループ全体を見ている身としては、普段ファンが思ってるような『この役ならこっちだろ』っていう期待がいい意味で裏切られて引き込まれるんじゃないでしょうか」(同)

 それ以外にもさまざまなギミックがあり、ファンならずとも楽しめるポイントがあるという。

「今回のドラマはDTM(Desktop Musicの略)をテーマにしていて、パソコンやスマートフォンなどを使って、スマホ1台で音楽も映像も作れてしまう中で、どうメンバー達が絡んでいくのかが一つのテーマになっています。驚いたのは、ドラマの撮影がiPhoneで行われているんです。これが可能となると、ネット配信でもばんばんドラマが作れますよね」(ネット系番組のディレクター)

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音楽業界からの信頼も厚い川谷