アホは次から次へとやってくる。

 理不尽な存在との付き合い方を描いた『頭に来てもアホとは戦うな!』がシリーズ75万部を突破した。悩める人々を救ってきたこのベストセラーが、知念侑李(Hey! Say! JUMP)主演でドラマ化され、今晩4月22日深夜24:59より放送を開始する。

 ドラマ化を記念して、原案者の田村耕太郎と、脚本を担当する吹原幸太による対談を毎週放送前にお届けするこの連載。田村氏と吹原氏が、各回のエピソードに登場するアホの特徴や、かわし方について議論する。第一回に登場するのは「熱血アホ」。二人の意外な対処法とは?

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■原案はアホとの付き合い方を明文化した指南書

吹原:ドラマの脚本を担当することになって、原案本を拝見したのですが、すごく腑に落ちました。僕自身は、アホに悩まされることは少ないと思っていたんです。でも、『アホとは戦うな!』の中には、今まで対人関係で無意識にしていることが言語化されていました。

田村:私の場合は、目の前に立ちはだかるアホに非常に悩まされてきました。だからこそ、この本を書けたとも言えます脚本ですが、とてもおもしろかったです。キャラクターなどはどうやって考えたのですか。

吹原:原案のメッセージを伝えるには、どういう人物やシチュエーションを設ければいいのか。それだけを考えて、設定を作り上げてきました。

■職場の熱血アホは仕事に自信がないかわいそうな人

吹原:第1話で登場するアホは主人公の小太郎の上司・片岡信二です。片岡は、いわゆる体育会系のノリで行動する男性社員。いわゆる熱血タイプともいえますが、その熱はピント外れで、役に立たない仕事論や過去の自慢話に終始します。でも、小太郎にとっては、上司だけに、無視し続けることはできない。そんな状況で、アホにどう立ち向かうかがテーマです。

田村:こういうタイプのアホがなぜ迷惑なのかというと、こちらの時間と労力が奪われてしまうこと。

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定量的でない基準でこちらを叱責するアホ