羽賀研二受刑者 (c)朝日新聞社
羽賀研二受刑者 (c)朝日新聞社

 元タレントの羽賀研二(本名・當真美喜男)受刑者(57)と元妻の當真麻由容疑者(41)が被害者への賠償に充てられる資産を隠した疑いが強まり、沖縄県警に18日、強制執行妨害の疑いで逮捕された。

 羽賀受刑者は未公開株の売買をめぐる3億7000万円の詐欺と恐喝未遂の罪に問われた事件で、懲役6年の実刑判決が確定。2013年から沖縄刑務所で服役していた。

 その間、羽賀受刑者に金をだまし取られた大阪の会社経営者は損害賠償を求め、民事提訴。2016年10月に大阪地裁は羽賀受刑者に約4億円の賠償を認めた。その判決をもとにして、会社経営者は、羽賀受刑者が沖縄に所有する不動産物件を強制執行にかけようとしたところ、名義が羽賀受刑者から麻由容疑者に変更されていたというのだ。

「民事訴訟で羽賀受刑者に勝訴した会社経営者は、羽賀受刑者自身が所有する不動産を沖縄でみつけた。強制執行の手続きをとろうとしたところ、所有権が麻由容疑者に移転されていた。2人は戸籍上、離婚しているが実際は“偽装離婚”とみられる。羽賀受刑者は財産を強制執行から守ろうと、麻由容疑者と離婚して財産分与したように仮装、強制執行を逃れようとしたとみられる」(捜査関係者)

 本誌も羽賀受刑者が所有する不動産物件の登記を確認すると、2017年1月に「財産分与」として麻由容疑者に所有権が移転していた。

 タレント時代から、羽賀受刑者は不動産や株投資に熱心だった。

 沖縄でレストラン経営をしていたこともあった。だが、タレント業との二足のワラジはうまくいかず、犯罪に手を染めてしまうことに。

 2008年11月、詐欺容疑などで逮捕されていた羽賀受刑者は大阪地裁で無罪判決を勝ち取る。裁判が終わると、号泣した羽賀受刑者。

 抱き合っていたのが、妻の麻由容疑者だった。

 ドラマのようなシーンは、まさに感動的だった。

 しかし、控訴審では一転して実刑判決となり沖縄刑務所に服役していた。

 羽賀受刑者は、服役前にこう語っていた。

「判決には納得できませんが、そう司法判断が下ったので、服役するしかない。どこか芸能人としてのおごりがありこうなったのかもしれません。東京は引き払って、家族で沖縄に行きます。服役ははじめてで不安ですが、仕方ありません。一日でも早く出てこれるように家族のためにも頑張ります」

次のページ
はじめての服役は過酷なものだった…