「自分の考えを短い時間に、自分のキャラクターでストンと伝える。これって頭が良くないとできないし、いろんなことを知っていないとおもしろくないですよね。それができる飯島愛ちゃんというタレントは、『本当のタレント(才能)だな』というのが最初の印象でした」

 楽しいし、明るいし、おもしろいし。でもちょっとピリッと辛いこともある正直な人。どんなことでも興味を持ち、おもしろさを探し出してくる事に関しては、いわば天才だった。大竹さんはそんな「人として面白い」飯島さんに惹かれていく。楽屋でおしゃべりしたり、ときには食事に行ったり。プライベートでも飯島さんは、テレビの顔と同じ。おもしろくて優しい人だった。

「楽屋で、『私の家の水回りがヘンなの』という話をしていたら、『今から行って調べてあげるよ!』と、家に来てくれたこともあります。リビングでテレビゲームをしている息子たちに『おう!』なんて挨拶してから、家中の壁をパンパンパンって叩いて、不具合のあるところを見つけ出してくれた。『ほら、ここ冷たいよ!ここだ!しのぶちゃん、触ってみ』って。建築関係の親族にその場ですぐに電話をしてくれて、検査の段取りまで付けてくれたんです」

飯島愛さん(写真/小暮誠)

どんなに偉い人も“待たせる”

 飯島さんが芸能界を引退した07年以降、友人としての仲はますます深まっていった。

「色んな話をしましたね。運転中に山崎まさよしさんのある曲を聴いていたら、『私ってひとりなんだ……』って、突然悲しくなっちゃって。それで、『すごい寂しいよ~』って愛ちゃんに電話したんです。そしたら『わかった! 山崎さん、紹介してあげるよ!』って」

 後日飯島さんは、大竹さんを山崎さんのライブの楽屋に連れて行き、2人を引き合わせた。だが大竹さんが、「愛ちゃんと仲がいいんですね」と言うと、山崎さんから意外な答えが返ってきたという。「NHKの廊下ですれ違ったときに、『あんたすごくいい! あたし、あんたを応援するから!』って言ってくださったんです。それぐらいかな」。

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