飯島愛さんとの思い出を語る大竹しのぶ(撮影/写真部・小原雄輝)

 10年前のクリスマスイブ、飯島愛さんの訃報が突如、日本中を駆け巡った。まだ36歳であまりに突然だったその死は、今でも詳細はわからず、謎が多い。

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「今も愛ちゃんが『しのぶちゃーん』と呼ぶ声がふと聞こえることがあります」。こう話すのは、飯島さんが生前、親交が深かった女優の大竹しのぶさんだ。あふれんばかりの思い出を語るその姿からも、2人の仲の良さがうかがえる。大竹さんは2007年に芸能界を引退した後、精神的に疲れていた飯島さんをカウンセリングに連れていったこともあった――。

 飯島さんは01年から03年まで、「週刊朝日」で『飯島愛の錦糸町風印税生活』というコラムを連載。その担当編集者で亡くなる直前まで付き合いがあった福光恵が没後10年を機に、飯島さんと交流のあった芸能人や両親、医師などを取材。その知られざるエピソードを紹介してきたが、最終回の今回は、大竹さんだけが知る飯島さんの「人が好き」なのに抱えていた「孤独」とは――。

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「ギリギリのところは、私も愛ちゃんと似ています。例えば舞台でも、みんなは幕が開く5分前には集まるけど、私はいつも30秒くらい前。先のことも、明日くらいまでのことしか考えてない。人生もギリギリです」

 飯島愛さんの思い出について語る大竹しのぶさんの口調は、どこか楽し気だった。

「約束しても、その時間にならないと、来るか来ないかわからないのが愛ちゃん。2人でColdplayのコンサートに行く約束をして、チケットは愛ちゃんが持っているのに、開演しても来ないことが何度もあった。30分くらい経ってやっと来た愛ちゃんに、『あの曲聴きたいのに、終わっちゃったらどうしよう』と言いながら会場に入ったとたん、その曲が始まったことも。愛ちゃんはあたりを指さして『ほらね~』って(笑)。愛ちゃんって、そういう人なんです」

「本当のタレントだな」

 出会いは「中居正広の金曜のスマイルたちへ」(TBS=現)の2001年の番組スタート時。大竹さんにとっては、初のバラエティー番組のレギュラー。少し迷いを持ちながら出演した大竹さんに、「バラエティーのすごさ」を見せてくれたのが、飯島さんだった。

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飯島愛ちゃんは『本当のタレント(才能)』