「昔から前田容疑者と暴力団の関係は従業員の間でもウワサになっていたので、やっぱりなという感じです。今も前田容疑者に使えた従業員は、安売りしたいと頑張っている。邪魔せんでほしい」 

 その前田容疑者が逮捕されたのは、大阪の「遊郭街」飛田新地に所有する物件を六代目山口組極心連合会の幹部の内妻に貸して、売春の売り上げから家賃を受け取ったという容疑だ。

「前田容疑者は容疑を否認し、暴力団との関係も認めていない。だが、逮捕された極心連合会幹部とは、30年ほど前からの付き合いがあるとみられている。もともと、暴力団が仕切る遊郭街にスーパー玉出が出店できたこと自体が不思議だ。飛田新地で開業する2014年6月に前田容疑者自らが、同業者の組合に挨拶に行っている。周辺の店は、表向き料亭だが、実際は売春が行われていることはわかっていたはず」(捜査関係者)

 これまで内妻は飛田新地の店舗で、売春の売り上げは約3億円あったといい、うち半分の1億5千万円が山口組側に流れたと、大阪府警ではみている。そして毎月、前田容疑者側にも売り上げから家賃45万円が支払われていた。家賃の総額は2000万円にのぼるとみられる。今年5月、売春防止法違反ですでに逮捕されている極心連合会の幹部も12月に大阪地裁で有罪判決が言い渡されている。前田容疑者と大阪府警の攻防はどう展開するのか?(取材班)