コトラーを疑え!? 新しい“常識”ブランディング思考法とは (2/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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コトラーを疑え!? 新しい“常識”ブランディング思考法とは

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P&G、日本マクドナルドなどを経て、2018年からナイアンティック アジアパシフィック プロダクトマーケティング シニアディレクターに就任した足立光氏(撮影/写真部・片山菜緒子)

P&G、日本マクドナルドなどを経て、2018年からナイアンティック アジアパシフィック プロダクトマーケティング シニアディレクターに就任した足立光氏(撮影/写真部・片山菜緒子)

ブランディングの科学 誰も知らないマーケティングの法則11

バイロン・シャープ,加藤巧,前平謙二

978-4023316492

amazonamazon.co.jp

 では、具体的にどうブランディングするのか。ロゴマークでもCMでも、色とか音とか、パッと見聞きするだけでそのブランドとわかるということが非常に重要ですね。これが、シャープ教授が言う、モノ・サービスそのものの機能の差別化と、ブランディングの違いです。たとえば、マクドナルドのCMのジングル♪タラッタッタターは、とてもわかりやすい。その音だけ聞けばマックとわかる、つまりあれがマクドナルドのブランディングなのです。機能的な差別化、ではないですよね。

 ブランドが強ければ、(知っているので)比較的手に取ってもらいやすいし、認知獲得が効率的にできるし、イメージがよくなれば、中には高価格がつけられるモノも出てくる。その意味で、ブランディングは継続的にマーケティングを展開する仕組みの一つなのです。一回確立するとすごく強い。

 ブランドが弱いとそうはいきません。まったく知らないブランドだと心も動かないし、高価格はつけられないでしょう。つまり、ブランドが弱いというのは、ビジネスを継続させる仕組みが弱いということなのです。

 そしてブランドにとっては、いいイメージをつくる活動と壊す活動しかありません。ロゴマークやCMは、成功すればブランドイメージを高める活動ですね。反対に、たとえば「安売り」はブランド力を落とす活動でしかありません。シャープ教授も本の中で「プライス・プロモーションは中・長期には効かない」ことを証明しています。要するに安売りは、ワンショット(一回の販売)でしか効かないので、ブランディングを考えるなら基本的にはやらないほうが断然いいというわけです。

 そもそもマーケティングという言葉じたい、非常に曖昧ですね。僕の中では「愛」という言葉に似ています。愛の歌とか愛の物語とか、いっぱいあるじゃないですか。でも、本当は愛って誰も見たことがないし、定義もない。「愛ってなに?」と聞けば、答えは十人十色でしょう。つまり、愛という言葉に対する共通認識は存在していない。だから、みんないろんなことが言えるし、そこにビジネスが発生するわけです。


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