広島3連覇を許したセ・リーグ5球団の多すぎる問題点【西尾典文】 (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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広島3連覇を許したセ・リーグ5球団の多すぎる問題点【西尾典文】

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期待されながらも優勝を逃した阪神・金本監督 (c)朝日新聞社

期待されながらも優勝を逃した阪神・金本監督 (c)朝日新聞社

 そして、先発投手は今年も藤浪晋太郎に復活の兆しが見えなかったことが何よりも歯がゆい。小野泰己、才木浩人の成長は明るい材料だが、やはり藤波の復活なくしてチームの飛躍はないだろう。金本知憲監督は多くの選手を抜擢したことは評価できるが、腰を据えて中心選手に育てるという点では投手も野手も物足りないものが残った。数年前に比べると楽しみな素材は少なくないだけに、外からの補強や外国人に頼るのではなく自前の選手のスケールアップに注力するべきだろう。

 次は2位確保が濃厚なヤクルト。ダントツの最下位だった昨年から今年は交流戦で優勝を飾るなど巻き返しには成功したが、優勝を狙うにはやはり戦力不足の感は否めない。気になるのはやはり投手陣のコマ不足。シーズンを通してローテーションを守ったのは外国人のブキャナンのみで、他に数字を見込めるのは小川泰弘だけという状況だ。シーズン終盤にようやく原樹理が試合を作れるようになってきたが、それに続く投手は見えてこない。リリーフも抑えの石山泰稚が30セーブをクリアしたのは好材料だが、そこに繋ぐまでの中継ぎ陣は安定しているとは言い難い。

 相変わらず故障者が多いのも不安材料だ。打線は日本球界に復帰した青木宣親が見事な成績を残し、3度目のトリプルスリー達成が濃厚な山田哲人、リーグトップの打点をたたき出しているバレンティンが機能して得点力が大きく上がった。しかし山田以外のレギュラーはベテランが大半で、2015年の優勝当時のメンバーと比べても大きく成長したのは西浦直亨だけである。特に外野はレギュラー全員がベテランであり、将来が楽しみな若手が見当たらない。数年後には大きく戦力ダウンしていることが予想される。投手も野手もスケールの大きい選手を獲得して、二軍からの選手を輩出するスピードを速めなければまた一昨年、昨年のように低迷する可能性が高くなるだろう。

 2年連続のAクラスから優勝を狙ったDeNAも結局優勝争いに絡むことなく、ズルズルと成績を落とした。誤算だったのは先発投手陣。開幕前にローテーションの中心として期待していた今永昇太、石田健大、濱口遥大、ウィーランドが揃って不振に陥り、ルーキーの東克樹と高校卒2年目の京山将弥の奮闘では補いきることができなかった。リリーフも抑えの山﨑康晃が30セーブをクリアしたものの、防御率は大きく悪化している。



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