ソフトバンク・千賀 (c)朝日新聞社
ソフトバンク・千賀 (c)朝日新聞社

 記録的猛暑に始まり、台風発生、ゲリラ豪雨と例年以上に異常気象が目立った今年の8月。その中で繰り広げられたプロ野球ペナントレースで、最も活躍した選手は一体、誰か。9月11日の発表を前に、8月のパ・リーグ「日本生命月間MVP賞」を予想したい。

【パ・リーグ投手部門】
千賀滉大(ソフトバンク)

 真夏に、本来の姿を取り戻した。千賀滉大(ソフトバンク)が8月4連勝で防御率0.86。今季は開幕から故障も含めて4度に渡って登録抹消となり、7月を終えて7勝4敗、防御率3.97だったが、8月に入って一気に勝ち星を11にまで伸ばした。

 7月31日の西武戦(メットライフ)で6回11安打7失点と炎上した反省を踏まえて上った8月10日の日本ハム戦(ヤフオクドーム)で7回2/3を6安打無失点に抑えて8勝目を挙げると、続く同17日のオリックス戦(京セラドーム大阪)では9回を6安打無失点での無四球完封劇。さらに同24日の西武戦(ヤフオクドーム)では6回2/3を3安打2失点で2ケタ10勝目をマークすると、8月最後の31日楽天戦(楽天生命パーク)では8回4安打1失点の貫禄ピッチング。計4試合で31回1/3イニングを投げて、わずか3失点。イニング数を上回る計37三振を奪ってみせた。

 そのほか、悩めるプロ2年目を過ごしていた山岡泰輔(オリックス)が先発復帰後の3試合で3連勝を飾るなど、8月の計9試合で3勝0敗4ホールド、26回2/3イニングを投げて防御率1.35をマーク。同じくプロ2年目の有吉優樹(ロッテ)も8月に4試合に先発して3勝0敗、防御率2.05と安定したピッチングを続けたが、千賀の成績と比べると見劣りする。体調万全で暴れ回った右腕が、自身初の月間MVPに輝きそうだ。

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