さらに、声のトーン。たとえば職場の同僚と激論になり気まずい雰囲気になってしまったとき、部下をちょっとキツく叱りすぎたとき、そして夫婦喧嘩や親子喧嘩の後など、「ごめんなさい」「悪かった」などと直接的な言葉を使わずに仲直りしたいときに使いたいのが、普段よりちょっと高めの声で話しかけることです。

 いざこざがあって、少し間をおいて話しかけるとき、少し高めのトーンで、できれば質問型で話しかけてみてください。「次の会議、何時からだっけ?」「あの資料、どこにおいてある?」「今日の晩ごはん、何にしようか?」といった具合に。これだけで、わだかまりがスーッと消えていき、相手も話しやすくなります。

 そして、柳沼メソッドの中で最も大切なのが「思いきりの笑顔」。これは、相手の脳が即座に「好感」のスイッチを入れてくれる最強のフォームです。詳細は「『嫌われ続けの人生』歩んだ女性が編み出した たった0.1秒で人に好かれる方法」という記事で紹介させていただきましたので、ここでは、笑顔のポイントを一つ。それは、笑顔で言葉を「サンドイッチ」することです。

「おはようございます」「いらっしゃいませ」「こちらの資料、ご確認いただけますか?」など、挨拶やお願いをするときなどには、発する言葉の前と後に、しっかり笑顔を渡します。

 これらは柳沼さんが編み出した「フォーム」のほんの一部ですが、ここで紹介したものだけでも、意識してやっているうちに習慣になり、周りの人たちがあなたと接するたびに、いい気分になること請け合いです。

「自分に負の感情を持つ人がいなくなると、必要以上に人との摩擦に心をすり減らすことがなくなり、生き生きと暮らせるようになります。仕事にも集中できます。だから、いろんなことが好転するんですよ」と柳沼さんは語ります。

 ささやかな心がけが、あなたが過ごしやすい環境をつくります。ぜひ、お試しください。