山田優(C)朝日新聞社
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平子理沙(C)朝日新聞社
平子理沙(C)朝日新聞社

 西日本豪雨にまつわる有名人の言動が、ネット上で賛否を巻き起こしている。

【画像】熊本地震で炎上した女性タレント

 岡山県出身のお笑いコンビ・千鳥のノブは8日、県内のあるコンビニの駐車場で物資を受け付けるという内容の投稿をリツイート。大量の物資が集まったが、実際には店舗に無許可で行われていた地元有志の募集だったため、ノブは11日22時ごろ「確認せずのリツイートしてしまい申し訳ありませんでした」と謝罪。13日までに「業務妨害」「悪気がないのは十分わかる」など250件近くのコメントが寄せられている。

 批判を受けるのは、明らかな“落ち度”がある場合に限らない。

 モデルの山田優は自身のインスタグラムで「梅雨も明けた?ので夏の必需品~!」と日焼け止めスプレーと自身の写真をアップしたが、豪雨による災害が起きている中で「不謹慎」というコメントが殺到した。同日、改めて「早く雨が収まるように、皆様の無事を祈っています」と災害情報をアップしたが、「見たくない方は見ないで下さい。フォローも外して下さい」と投稿するに至った。

 809万フォロワーを誇る渡辺直美はインスタグラムで災害状況をシェアした際、「私、良いことしてます。って感じが、ウザい」というコメントを受けたことをストーリーに投稿。「ごめんなさい」と書き足していたが、同じお笑い芸人で、岡山県出身のブルゾンちえみが集めた地元の情報などをシェアする姿勢を貫いている。

 人気ユーチューバーのヒカキンも寄付の仕方を説明する動画で、100万円以上を寄付し「売名行為」「金持ちだからできること」と否定的なコメントも受けた。ただ、「僕1人が100万円募金するよりも、今見てくださってる皆さんの100円のほうが、ずっとずっとすごいパワーを持ってます」というヒカキンのコメントに、賛同する意見も多い。

 災害時の芸能人の言動に批判が殺到し、炎上する状況は2016年の地震以降、「不謹慎狩り」と呼ばれている。『炎上とクチコミの経済学』の著書がある、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター講師の山口真一氏は、この不謹慎狩りに変化の兆しがあると指摘する。

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熊本地震で長澤まさみ、西内まりや、菜々緒も炎上