日本にとって痛いのは、パラグアイ戦でプレスのスイッチを入れていた岡崎が右足ふくらはぎに張りがあり、16日と17日はピッチに表れず室内での調整を余儀なくされたことだ。西野監督も「岡崎が一番気になる」と回復することを待ち望んでいる。そして18日の最終メンバーに、指揮官は岡崎を23名のリストに登録することを決断した。コロンビア戦には間に合わなくても、残り2試合での出場に賭けたのだろう。

 コロンビアの攻撃陣にはクアドラードだけでなく、4年前はケガで出場できなかったエースストライカーのラダメル・ファルカオ(モナコ)、そして彼らを操るハメス・ロドリゲスと警戒しなければならない“核”となる選手がいる。ファルカオについて槙野は「ペナルティーエリア内で様々なシュートパターンを持っていて、PKを獲得するのも上手い。タイプとしてはジェズス(ブラジル)のような選手です」と自身の経験を踏まえて語った。

 槙野に限らず、選手たちはコロンビアの情報がかなり頭に入っているようで、ハメスに対しては昌子源が「ボールに一番触れる選手。僕のポジションからはよく見えるので、できるだけハメスに近い選手に(マークを)伝えたい」と言えば、山口は「死に物狂いでやるしかない」と話しつつ、ハメス対策は「ある程度、イメージはありますが話せません」と手の内は明かさなかった。

 今大会の日本は、守備はマンツーマンを基本とする。このため槙野は「所属チームではゾーン(DF)がほとんどですが、西野監督はマンツーマンなので、選手同士でぶつからないように、フリーの選手を作り出さないようにすることが必要です」と、新たな取り組みを前向きにとらえていた。

 そして現状ではベンチスタートが濃厚な本田は「究極論、サッカーは最後は個(の力)。誰かの一振り。それがゴールに入るかどうか。戦術でゴールは入らない」と持論を語った。その言葉通り、選手たちは戦う準備ができている。初めてのW杯となる植田も「まずは戦わないと話にならない。僕は戦う選手なので、そこを見せたい」と自身のセールスポイントをアピールした。

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このメンバーで戦うべき!