日本体育大学・松浪健四郎理事長「日大アメフト部問題は、対岸の火事ではない」 (1/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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日本体育大学・松浪健四郎理事長「日大アメフト部問題は、対岸の火事ではない」

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小林哲夫dot.

日大アメフト部問題について、自戒の念を込めて「フェアプレーの精神」を訴える松浪理事長(写真・大野洋介/写真部)

日大アメフト部問題について、自戒の念を込めて「フェアプレーの精神」を訴える松浪理事長(写真・大野洋介/写真部)

「大学は美術館でなければならない」という考えから、キャンパス内には著名な絵画や彫像が数多く展示されている(写真・大野洋介/写真部)

「大学は美術館でなければならない」という考えから、キャンパス内には著名な絵画や彫像が数多く展示されている(写真・大野洋介/写真部)

日本体育大学がまとめた「体罰・暴力に対する体育専攻学生の意識と実態ならびに体罰排除教育の取り組み」の報告書。教育現場から暴力や体罰を排除する政策を提起している(写真・大野洋介/写真部)

日本体育大学がまとめた「体罰・暴力に対する体育専攻学生の意識と実態ならびに体罰排除教育の取り組み」の報告書。教育現場から暴力や体罰を排除する政策を提起している(写真・大野洋介/写真部)

戦争中、日本体育大学(当時は日本体育会、日本体育専門学校)から多くの犠牲者を出した。キャンパスには慰霊碑が建てられている(写真・大野洋介/写真部)

戦争中、日本体育大学(当時は日本体育会、日本体育専門学校)から多くの犠牲者を出した。キャンパスには慰霊碑が建てられている(写真・大野洋介/写真部)

 いま、大学スポーツが大きな話題になっている。大学スポーツといえば、まっさきに日本体育大学の名前が思い浮かぶという人も多いだろう。日本体育大学はこれまで多くのトップアスリートを送り出してきた。平昌五輪のメダリスト、高木美帆選手、高梨沙羅選手はまだ記憶に新しいところだ。日本体育大学理事長の松浪健四郎さんに、大学の役割や教育理念、スポーツ指導者の育成、「体育」に寄せる思い、2020年東京五輪に向けての抱負、そして、日大アメフト部などについて熱く語ってもらった。

*  *  *
――日本体育大学の役割、最近の取り組みについてお願いします。

 小さな大学でありながら、北海道から沖縄まで体育教員など多くの指導者を養成しました。いま、卒業生のうち500人以上が小中学校、高校の校長先生になっています。また、社会貢献として、大学は50以上の自治体と提携し、「子どもに夢を」「お年寄りに健康を」を掲げて、スポーツの普及、健康寿命の延伸につとめています。これは国の政策としての医療費削減にもつながっていきます。

 2013年度新設の児童スポーツ教育学部では、小学校や幼稚園で運動の好きな子どもを増やしたいという先生を育成します。スポーツが大好きな先生を、幼稚園から大学にいたるまで多くの学校に送り出していきたい。14年度に保健医療学部、17年度にスポーツ文化学部、18年度にスポーツマネジメント学部をつくりました。スポーツ関連の政策立案、スポーツクラブの運営など、スポーツに関わるさまざまな分野で活躍する人材を育てたいですね。 

――16年度にはスポーツ危機管理研究所を設置しました。

 スポーツにはリスクを背負うことが多くあります。リスクには真摯に向き合いきちんと対応しなければなりません。

 たとえば、小中学校の組み体操で転落する、柔道や剣道で身体を強打するなど、授業中あるいはクラブ活動中に児童や生徒が大けがをしたとき、学校教職員、自治体はどのように対応したらいいのか、という危機管理です。これまでの事例を研究しながら、建設的な意見を出し合っていきます。

 教師は考え方を変えなければならないこともあります。組み体操で高い塔を立てるといった見た目が派手なことをするため、子どもたちにきつい練習を課して忍耐強さを身につけさせる。これは保護者も喜ぶだろう、という発想は、子どもの発育や発達の状況を考えていないものです。体育教師は剛健なからだを持っているが、それに合わせて子どもに運動を強いることはできない、ということをしっかり認識すべきです。


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