「今の東京のお笑い芸人は、バラエティー番組でどう立ち回るかが問われます。MCとひな壇芸人でトークをするバラエティー番組か、あるいはクイズ番組か…。笑い飯は、めちゃくちゃ面白いのに今の『ひな壇芸人』的な文脈とは違って、ボケのぶっこみ方もトリッキーなので正直、キャスティングする側は難しい。笑い飯のような芸人を生かすなら、ネタ番組かコント番組なんですが、コント番組は制作費がかりますからね。『エンタの神様』(日本テレビ系)のような強いネタ番組がまた出てこない限り、厳しいと思います」(前出のスタッフ)

 たしかに現在のテレビからはコント番組は消えつつある。生き残っている番組も制作費が苦しいようだ。数多くの芸人がいる中で、東京で改めて活動するのは容易ではない。では、かまいたちの場合はどうなのか。

「実はかまいたちは、まだ関西での仕事が残っているようです。初のラジオ冠番組だった『俺たちかまいたち』(ABCラジオ)など、出演している関西制作の番組のほとんどは3月で終了となるのですが、一部は東京から関西に通う形になると思われます。これは思いの外、東京での仕事が順調に決まり、タイムラグをおかずに東京で出番が多くなったからでは。とはいえ、和牛など最近、東京に活動拠点を移している若手は、このパターンが多いですね」(前出のスタッフ)

 全国から数多くの芸人が東京に集まってくる中で、関西からの上京組が成功するのは容易ではない。かまいたちはどんな活躍を見せてくれるのか楽しみだ。(ライター・黒崎さとし)