元西武のG.G.佐藤 (c)朝日新聞社
元西武のG.G.佐藤 (c)朝日新聞社

 いよいよオープン戦が開始されたプロ野球。シーズン開幕へ向けて調子を整え、勢いをつけたい選手たちだが、過去にはオープン戦で大活躍しながらも“オープン戦だけ”に終わってしまった選手たちもいる。近年、そんな“肩透かし”に終わってしまった男たちの事例を振り返ってみたい。

■G.G.佐藤(西武、2010年)

 北京五輪の翌年も136試合に出場して打率.291、25本塁打、83打点と結果を残したG.G佐藤。この年もキャンプから好調を維持し、オープン戦では計11試合に出場して30打数13安打の打率.433でオープン戦首位打者に輝き、さらに3本塁打、9打点と破壊力の健在ぶりも見せていた。だが、開幕後は一転、不振に陥って夏場以降は2軍暮らし。出場53試合で打率.204(162打数33安打)、6本塁打、19打点と苦しいシーズン。翌11年は1軍出場なしに終わり、シーズン終了後に戦力外通告を受けることになった。

■松山竜平(広島、2012年)

 前年に68試合に出場して打率.270、3本塁打、19打点の成績を残して迎えたプロ5年目。松山は一気に1軍レギュラー定着を狙うべく、開幕前から打ちまくり、オープン戦全19試合に出場して62打数25安打で打率.403、1本塁打、8打点でオープン戦首位打者に輝く活躍を見せた。だが、シーズンが始まると突如としてバットが湿り、1軍と2軍を行き来する日々。結局、前年を下回る出場48試合、打率.204、0本塁打、7打点でシーズンを終え、ブレークの時を逃した形となった。

■宮國椋丞(巨人、2013年)

 高卒3年目。前年に6勝を挙げた宮國はこの年のオープン戦で絶好調をキープし、登板4試合で3勝0敗、計19イニングで自責1の防御率0.47のエース級の成績をマーク。WBCに出場した内海哲也に代わって開幕投手の大役も任されることになった。20歳での開幕投手は1988年の桑田真澄以来の抜擢で、さらなる飛躍が期待されたが、その後は不安定なピッチングが続いて先発ローテにも定着できず。3度の1軍登録抹消もあって、計17試合で6勝7敗、防御率4.93と評価を下げる結果となった。

次のページ
開幕4番の座を射止めた選手も…