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「NYならドラッグが簡単に手に入る」は偏見 丸山ゴンザレスが明かす麻薬組織の真実

連載「超危険地帯英会話」

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アメリカならドラッグは簡単に手に入る、というのは日本人の偏見だと丸山ゴンザレスは指摘する (撮影/丸山ゴンザレス)

アメリカならドラッグは簡単に手に入る、というのは日本人の偏見だと丸山ゴンザレスは指摘する (撮影/丸山ゴンザレス)

 世界中のスラム街や犯罪多発地帯を渡り歩くジャーナリスト・丸山ゴンザレス。取材やインタビューの基本は英語である。それもブロークン・イングリッシュ。それゆえ、恐ろしくも奇妙で日常生活ではまず使うこともないようなやりとりも生まれてしまう。そんな危険地帯で現地の人々と交わした“ありえない英会話”を紹介する本連載。今回はアメリカのドラッグビジネスについて、取材の裏側を明かす。

【記事のイラストをみる】NYならドラッグが簡単に手に入る?

*  *  *
 世界の危険地帯と呼ばれる場所を私が取材していくなかで、特に気にしているのはドラッグビジネスである。なぜなら、ドラッグは犯罪組織、流通業、小売り、消費者が明確に住み分けされており、利害関係は明確に「カネ」である。そういった意味で裏社会の構造やシステムを見るのにうってつけなのだ。

 そのため、取材するにあたっては悲惨な状況にある薬物中毒者に話を聞くこともあるのだが、私としては麻薬ビジネスそのものに関わっている人間に話を聞きたいと考えるのだ。

 だが、相手は犯罪者であり簡単にアプローチできるものではない。そうしたときに、まずとっかかりにしているのが、地元の人への聞き取りである。日本人は、アメリカあたりに行けば簡単に麻薬が買えるとイメージする人が多かったりする。だが、それは明らかな偏見である。以前、ニューヨークに住む友人に地元の麻薬事情について質問したことがある。

「I want to get a illegal drug. Can I buy it near here?」(麻薬を買いたいです。この近くで買えます?)

「What? Illegal drug?」(なんだって?)

「Yes. I want to get it.」(麻薬を買いたいんです)

「Are you sure? You are crazy.」(頭おかしいのか?)

 結果、このように怒られてしまった。むしろ一般市民は、麻薬に触れないようにしている。完全にアンタッチャブルな存在として扱われているから、「麻薬」と言っただけで、拒否反応を示す人も少なくないのだ。


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