「漫才もやっていたんですが、うまく作れなかったんですよね。お喋りが上手くいかないんです(笑)。それで、やっぱりストーリーにすると上手くいくので、自分らはコントだなって思いましたね」

 岩崎さんのセリフに横で相槌をする槙尾さんは元々が役者志望であった。

「お芝居は好きで、高校時代から養成所にも通っていたんです。キャラクターの心情を表せるのが好きで、それで今の自分たちのコントもどちらかと言うと演劇よりのコントです」

 そう話す槙尾さんのコント内の突っ込みは、他の芸人さんの突っ込みと違い、芝居ベースというかキャラクターとして、ストーリーの中で自然に突っ込んでいるのがわかる。そして、役から離れない。最近では女装のイメージが強い槇尾さんであるが、そこにもきちんとしたポリシーがあるようだ。

「20代の頃は、女装ならカツラだけでよかったんですが、30歳過ぎたら、それだけじゃダメで、リアルに女性を表現するには、メイクも必要になってきたんです。そうすると気持ちから、本当の女性になれるんです。それに女装の時のほうが、なんかツッコミもうまくいくんですよね(笑)。だから、たまにラジオでは女装の時もありますよ」

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女装の話になると、生き生きと話し始め…