いい医師は患者とLINEやFacebookでつながる!? ICTを駆使した信頼関係の必要性とは  (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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いい医師は患者とLINEやFacebookでつながる!? ICTを駆使した信頼関係の必要性とは 

連載「メディカルインサイト」

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上昌広dot.#朝日新聞出版の本#病院
医師が患者に携帯電話番号やメールアドレスを伝えることも (※写真はイメージ)

医師が患者に携帯電話番号やメールアドレスを伝えることも (※写真はイメージ)

■主治医の条件「ICTを使いこなせるか」

 医師がICTを使いこなせるかも重要です。携帯電話やメール、フェイスブックやLINEなどのソーシャルメディアを、どの程度活用しているか。ICTを使いこなしている医師は、何かあったときに容易にコンタクトできます。私が長尾医師に相談したのも、携帯電話を通じてであり、だからこそ、迅速かつ柔軟な対応が可能でした。

 これからの医療では、ICT機器を使いこなせるか否かが重要です。単に器械を使うという意味ではなく、主治医と患者で携帯電話番号やメールアドレスを交換し合うだけの信頼関係を構築できるか、つまりコミュニケーション力と関係します。

 私自身、自分がフォローしている患者には、必要だと判断すれば携帯電話番号やメールアドレスを伝えます。親しくなった人の中にはフェイスブックで繫がった人もいます。

「携帯の番号を教えたら、どんどん電話がかかってきて困りませんか」と聞かれることがありますが、個人的な経験では困ったことはありません。本当に具合が悪い場合を除いて、深夜帯に連絡が入ることはまずありません。

 出血や意識消失で電話がかかってくる場合は、「救急車を呼んでください」や「こちらにきてください」など、適宜対応します。ただ、多くの連絡は「血圧を測ったら170で、ふらふらするのですが、このままで大丈夫でしょうか」のように、あまり深刻なものではありません。普段の状況を知っているので、「降圧剤を一錠追加で服用して、あとは安静にしておけばいいですよ」と対応します。患者は安心し、問題は解決します。医師にとっては大したことではなくても、患者の満足度は高いようです。

 携帯電話やメールだからこそ、手間なくできるやりとりです。コストが安ければ、コミュニケーションも密になり、相互理解が進みます。医師・患者双方にとっていいことです。

※『病院は東京から破綻する』から抜粋


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上昌広

上昌広(かみ・まさひろ)/1968年生まれ。特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所理事長。医師。東京大学医学部卒。虎の門病院や国立がんセンター中央病院で臨床研究に従事。2005年東京大学医科学研究所で探索医療ヒューマンネットワークシステムを主宰。16年から現職。著書に『病院は東京から破綻する』(朝日新聞出版)など

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