でもテレビって今を映すメディアだから変わっていくもの。しょうがないんでしょうね。時代なんです。

 10年前は「クイズ!ヘキサゴン!!」と「はねるのトびら」が、それぞれ視聴率20%ぐらい取ってたわけですよ。たかだか10年前ですよ。それが10年たつと、番組が終わり、出演者の人生もいろいろあった。番組が悪いわけでも、視聴者が悪いわけでもない。視聴者の人生が動いていくから、しょうがないことなんですよね。

 自分の人生に置き換えて考えても「年食ったな、ときは流れていくんだな」って感じますよね。お茶の間に座って見ていたテレビが外に持ち歩けるようになり、ネット番組は放送時間の枠も無くなった。録画もしなくて良くなった。そっちのほうが便利だから、そっちに流れていくでしょう。"風"は変えられないんですよね。

 そういうふうに考えると、何十年も続く「笑点」みたいな番組って、同じことをずっとやっていて、時計代わりになるってことですよね。僕がずっと出させてもらっている「探偵!ナイトスクープ」も関西の人にとっては時計代わり。それは司会者が変わっても、出演者が変わっても続いていって、誰のものでもないんです。それでもいつかは終わりがあると思うし、ずっと続くって難しいと思うんです。

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