年収1億円の投資家になった元商社マンが、苦悩、挫折、絶望を経て会社を辞めるまで

仕事

2017/11/15 07:00

2014年3月 アメリカ・アリゾナ州のセドナにて
2014年3月 アメリカ・アリゾナ州のセドナにて

 人生100年時代。何もしなければ、いずれジリ貧になるのを感じている人は多いのではないだろうか。投資家、経営コンサルタントとして収入源を18個まで増やし、年収1億円、世界を旅する生活を実現し、『ただのサラリーマンから財布を18個まで増やしたお金のルールチェンジ』を著した北川賢一さんにも、つらい商社マン時代があった。
新卒で入った商社の何がつらくて、どのように会社を辞めて独立する決断をしたのか──。会社を辞める一歩を踏み出すまでの「苦悩の日々」について、北川さんに話を伺った。

■地獄のような会社員時代の日々

 会社員時代。朝は、目覚まし時計の音からはじまります。午前6時、強制的な目覚めです。満員電車に押し込められ、朝から身体はぐったりし、気分はいつも最悪でした。しかも仕事は同じことのくり返しです。経理という究極のルーティンワーク。

 もともと私が商社に入社したのは、『金持ち父さん貧乏父さん』(ロバートキヨサキ著)から学んだ「学ぶために働く」や「セールススキルを身につけろ」という発想を実践するため、営業スキルを磨こうと考えてのことでした。

 しかし、現実は残酷です。希望していた営業職にはつけず、当初の目的とはかけ離れた経理部に配属されました。私が最も苦手とする部類の仕事です。何度も同じ失敗をくり返しては、上司に怒鳴られました。その度に、自らを責める日々。

 私のプライドはズタズタに引き裂かれました。そして、この仕事を続けている未来を想像しては、死にたくなるほど憂鬱になるのです。自動再生の映像を見ているかのような、ただ時間を消化しているだけの毎日でした。

 社内での人間関係も最悪です。定期的に行われていた飲み会では、一気飲みの強要や一発ギャグの強制が常でした。酒を注がなければ「気が利かない」、参加しなければ「付き合いが悪い」と言われ、ストレスは溜まる一方です。

 「もう辞めたい……」。その言葉が口癖になったとき、私は自分の生活を変える必要があることに気づきました。「会社に頼る人生は、もう、やめよう」。私は、もはや時代遅れとなったレールに沿って生きる人生を、根底から覆そうと決意したのです。

ただのサラリーマンから財布を18個まで増やしたお金のルールチェンジ

北川賢一著

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ただのサラリーマンから財布を18個まで増やしたお金のルールチェンジ
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