個性を尊重し、体を動かしながら学ぶ体験型学習が多いオルタナティブ教育に改めて注目が集まっている(※イメージ写真)
個性を尊重し、体を動かしながら学ぶ体験型学習が多いオルタナティブ教育に改めて注目が集まっている(※イメージ写真)

 最多連勝記録を30年ぶりに更新した将棋藤井聡太四段で注目された「モンテッソーリ教育」。一般的に「オルタナティブ(代替)教育」と呼ばれる教育法のひとつで、まだ日本ではなじみのない人も多いと思いますが、世界ではかなりメジャーな教育として確立しています。

 主な出身者をあげるだけでもその拡がりがわかります。

<モンテッソーリ教育>
バラク・オバマ、ビル・ゲイツ、ジェフ・ベゾス(Amazon創始者)、サーゲイ・ブリンとラリー・ペイジ(Googleの創始者)、ジミー・ウェールズ(wikipedia創設者)、ウィリアム王子とヘンリー王子、ヘレン・ケラー、アンネ・フランク、藤井聡太(棋士)

<シュタイナー教育>
ミヒャエル・エンデ(小説家「モモ」「ネバーエンディングストーリー」)、ケネス・シェノルト(アメリカンエキスプレスCEO)、F・A・ポルシェ(ポルシェデザイナー)、ロビン・ファン・ペルシー(サッカー選手)、ミゲル・R・フォーブス(起業家)、ジェニファー・アニストン(女優)、サンドラ・ブロック(女優)、ハリソン・フォード(俳優)、クリント・イーストウッド(映画監督)、ポール・ニューマン(俳優)、斎藤工(俳優)、村上虹郎(俳優)

 オルタナティブ教育の中でも特に有名なものは「モンテッソーリ教育」と「シュタイナー教育」と「サドベリースクール」の3つです。

 モンテッソーリ教育は20世紀初頭にイタリアの医学者、マリア・モンテッソーリが提唱した教育法で、「子どもは、自らを成長・発達させる力をもって生まれてくる。大人(親や教師)は、その要求を汲み取り、自由を保障し、子どもたちの自発的な活動を援助する存在に徹しなければならない」という考え方にあります。モンテッソーリ教育の目的はそれぞれの発達段階にある子どもを援助し、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学びつづける姿勢を持った人間に育てる」ことです。

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