歴代ナンバーワン遊撃手へ、特に注目されるのが、通算安打数だろう。現在28歳の坂本だが、高卒入団10年目、28歳時点での安打数ランキングでは、歴代5位(1402本)となっている。日米通算で4000安打をクリアしたイチロー(マーリンズ)を筆頭に、通算2314安打の榎本喜八(元毎日など)が続くランキングで、坂本の上には松井稼と豊田の2人の遊撃手がいる。松井稼は日米通算で2500安打を記録し、豊田は2000安打に到達していないが、注目すべきは、NPBのみで唯一、3000本安打を記録している張本勲(元東映など)が坂本の下、8位(1386本)にいることだ。

 選手寿命が延び、40歳を超えての現役も珍しくない現在では、坂本がこの先10年以上プレーする可能性は十分にある。張本は41歳まで現役だったが、仮に坂本が同じ歳まで現役なら、試合数などを考慮しても、3000本安打の達成は圏内と言える。田中将大や前田健太など、1988年生まれの同級生はメジャーにポスティングで移籍したが、15年シーズンにFA権を獲得した坂本は、現在も巨人でプレーしている。

 今後、坂本がどのような野球人生を送るのか、本人のみぞ知るところだが、NPBで3000安打達成となれば、間違いなく「歴代最高の遊撃手」の称号を得ることになるはずだ。