「介護離職」から「下流老人」とならないために! 知っておきたい3つの制度 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「介護離職」から「下流老人」とならないために! 知っておきたい3つの制度

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介護のためとはいえ離職しない方が得策?(※写真はイメージ)

介護のためとはいえ離職しない方が得策?(※写真はイメージ)

 親の介護のために長年勤めた会社を離職……。苦渋の選択ですが、介護をする本人の今後の生活を考えると、離職しない方が得策です。頼りになる「介護休業制度」「介護休暇」などの制度について、介護のプロ、白十字ホームの西岡修さんが著書『家族に介護が必要な人がいます 親の入院・介護のときに開く本』で教えてくれました。

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 総務省の「就業構造基本調査」によると働きながら親の介護をしている人で、最も多いのは50代で全体の約10%、次いで60代が約9%、40代が約4%です。働き盛りで、会社で重要なポジションを占めるこれらの年代の人々が介護離職をすると、本人だけでなく会社にとっても大きな損失となります。そのため、近年は介護離職を減らすために、福利厚生制度の充実や退職者の再雇用制度などを導入している企業も増えてきていますが、全体的に見るとまだまだ少ないのが現状です。

 しかし、2012年度から「育児・介護休業法」が従業員100人以下の企業にも適用されるようになり、「介護休業制度」「介護休暇」「所定外労働の制限の制度」「所定労働時間短縮などの措置」「深夜作業の制限の制度」などを中小企業で働く人も利用できるようになりました。これらの制度を上手に活用して、仕事と介護を両立させられれば、介護離職のリスクも減らせます。

■介護休業は介護の準備期間に

 介護休業は、要介護状態にある家族1人につき通算で93日、3回を上限として取得できます。対象となる家族は、配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母・兄弟姉妹および孫です。ただし、日々雇用者や雇用期間が1年未満の労働者、1週間の労働日が2日以下の労働者、93日以内に雇用期間が終了する労働者は、取得することができません。

 休業できる期間は約3カ月ありますが、これでは少ないと感じる方もいるでしょう。しかし、介護休業を直接介護をするために充てるのではなく、仕事と介護を両立させるための準備期間と考えれば、十分な長さではないでしょうか。

 介護保険の申請やケアプランの作成・検討、施設への入所や各種サービスの手続き、家屋のバリアフリー化など、なるべく安心できる介護生活をスタートさせるにはさまざまな面で入念な準備が必要です。1~2カ月間、しっかり介護休業をとって家族や医師、介護スタッフの協力のもとで万全の体制を整えておけば、その後の介護生活が双方にとって充実したものになります。なお、介護休業は開始予定日の2週間前までに、事業主に書面で申請する必要があります。事業主が適当と認めた場合は、ファクスや電子メールでの申請も可能です。


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