羽生結弦はもはや絶対王者ではない?  四大陸選手権で復活Vなるか (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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羽生結弦はもはや絶対王者ではない?  四大陸選手権で復活Vなるか

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グランプリファイナルでネイサン・チェン(左)や宇野昌磨(右)を抑え優勝した羽生結弦(写真:Getty Images)

グランプリファイナルでネイサン・チェン(左)や宇野昌磨(右)を抑え優勝した羽生結弦(写真:Getty Images)

 高難度のルッツやループを組み込んでの4回転7本を跳ぶジン(80.6点)がトップで、その次がルッツとフリップを軽々と跳んでしまうチェン(72.4点)が続き、3番目はフリップと今大会初めてループに挑戦する宇野(67.5点)だった。4回転ジャンプの3つ目となるループを2本組み込む羽生だが、最大の武器となっているフリップを2本跳ぶ宇野よりも1.7点低い65.8点に留まっている。

 ジャンプだけの勝負を見ると、チェンやジン、宇野のほうが羽生を上回っているが、フィギュアスケートはあくまでもジャンプだけが良ければ勝てる競技ではない。もう一つの大事な要素である表現力が必須なのだ。その表現力をすでに持っているチェンと宇野は、絶対王者たる羽生にとってはかなり手強い存在になってきたと言えるのではないだろうか。17歳と19歳の恐るべき国内王者たちと羽生との距離はじわじわと縮まっていると言っても過言ではない。その一方で、まだ表現力が足りないジンは演技構成点が伸びず、また高難度ジャンプをやればやるだけ演技とのバランスを欠いてしまい、今季は不振に陥っている。シーズン後半戦に向けてどこまでレベルアップを図ってきたか。注目は表現力とジャンプと演技のバランスになりそうだ。熾烈な4回転ジャンプ勝負になりそうな今大会は、ジャンプミスの少ないスケーターがタイトルに手が届くに違いない。

「誰かが頭ひとつ出ている状況ではなく、切磋琢磨しているからこそ、僕たちが限界のプログラムに挑戦できると思うので、みんなに感謝したいです」

 若手の台頭が著しい昨今、うかうかしていられない羽生の本気度がますます高まってきている。(文=フリージャーナリスト・辛仁夏)


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