WBCでは日本代表を引っ張る活躍が期待される青木宣親。(写真:Getty Images)※写真はマリナーズ時代のもの
WBCでは日本代表を引っ張る活躍が期待される青木宣親。(写真:Getty Images)※写真はマリナーズ時代のもの
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 2月1日、プロ野球12球団の春季キャンプが一斉にスタート。注目は、今年が“WBCイヤー”であるということ。3月の世界一奪還へ向けて、侍ジャパンに選ばれた選手たちは例年とは異なる精神状態で、例年以上に早いペースで肉体を仕上げようとしている。

 そのなかで唯一、メジャーリーガーとして小久保ジャパンに参加するのが、青木宣親(アストロズ)である。

 早稲田大からヤクルト入りし、首位打者3回(05、07、10年)、最多安打2回(05、06年)、盗塁王1回(06年)、最高出塁率2回(07、09年)と数々のタイトルを獲得し、05年、10年とNPB史上初となる2度のシーズン200安打を達成した日本歴代屈指のヒットメーカー。12年に海を渡って以降も、4球団を渡り歩きながらリードオフマンとしてメジャー球団から高い評価を得ている。そして今オフにはメジャー5球団目となるアストロズへの移籍が決定し、レギュラー獲得のために早くからアピールすべき立場でもある。

 その状況下でのWBC参加表明。青木は昨年12月の会見で、報道陣を前に「アメリカで5年やってきて、自分が日本人だということをすごく意識させられる場面が多くあった。この話をもらったときに是非とも出たいと思った。力になれるように頑張りたい」と理由を語った。その後の質疑応答のなかでも強く意識していたのは、「日本人として」ということと「日本を盛り上げたい」ということ。青木自身、06年、09年に続く3度目のWBC。今回はかつてのイチローのような役割が期待される点について、「イチローさんと言われると、ちょっとウッとなるけど…」と苦笑いを浮かべながらも、「確かにそういった立ち位置に近い存在だと思う」と自覚している。

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